議会 一般質問9月27日

議会 一般質問9月27日 大和勲
〇大和 勲議員 皆さん、こんにちは。自由民主党、伊勢崎市選出の大和勲でございます。
初当選以来2回目の一般質問の機会をいただき、感謝申し上げる次第であります。また、本日は、前回よりも増して多くの後援会の皆様に来ていただき、感謝申し上げるとともに、テレビからも、きっと多くの皆さんが声援を送っていただいていると思います。本日の一般質問は、県版総合戦略、基本目標1から3を中心に一般質問をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
企画部長、お願いします。
■1の質問

 

〇大和勲 議員 まず最初に、本年3月に策定された「群馬県版総合戦略~人口に挑む、ぐんまのちから(戦略)~」についてお伺いします。これが総合戦略になっております。この総合戦略は、本格的な人口減社会を迎え、今後も人口減少と人口の構成の変化が見込まれるとともに、国際社会の中での競争や情報、通信技術の劇的な進歩が予測される中、群馬の未来を創生していくために3つの基本目標を掲げ、それを達成するために具体策を示したものであります。
そこで、基本目標1であります「群馬で暮らし始めたくなる」について、大きく2点お尋ねします。まず(1)移住促進について伺います。
総合戦略には、本県は、東京から100キロ圏という恵まれた立地を活かし、平日は都心で、休日は県内で過ごすなど2つの生活拠点を持つライフスタイルや、東京通勤、居住、豊かな自然を味わえる山村暮らし、自然と利便性が両立する地方都市暮らしなど様々なライフスタイルを提案し、移住を促進するとあります。そこで、(1)として、県は平成27年から、東京有楽町駅前にある東京交通会館内に「ぐんま暮らし支援センター」を開設するなど移住促進に取り組んでいますが、移住相談件数はどのように推移し、どのような相談が多いのかまず伺いたいと思います。〇向田忠正 企画部長 移住相談の状況についてお答えいたします。
移住希望者から本県の移住相談窓口や移住相談会に寄せられました相談件数は、平成25年度が114件でございました。平成26年度は207件でございましたけれども、「ぐんま暮らし支援センター」を開設するなど、本格的に移住促進の取り組みを始めた昨年度は651件と大幅に増加をしております。今年度につきましても、4月から8月までの5カ月間で278件と、昨年度とほぼ同様に推移をしております。
また、「ぐんま暮らし支援センター」や移住相談会には、幅広い年齢層の移住希望者が相談に訪れております。そこにおける相談内容でございますけれども、農業や林業への就業、あるいは一般企業への就職など仕事に関するものや住まいに関するもの、地域の生活環境に関するものなど非常に多岐にわたっておりまして、中でも仕事や住まいへの関心が高い状況となっております。

〇大和勲 議員 今、答弁から、平成25年度と比較して26年度は6倍と高い伸びがあるのはわかりました。また、移住して生活するためには、仕事を見つける、いわゆる就職相談が多いということもわかりました。
そこで(2)として、今年度においては「ぐんま暮らし支援センター」を移転、増床し、就職相談員を増員するなど拡充を図っていますが、東京における移住相談体制はどのようになっているかお伺いします。

〇向田忠正 企画部長 「ぐんま暮らし支援センター」におきましては、本年7月に各県の移住相談窓口が入居しております、「ふるさと回帰支援センター」の移転・増床に合わせまして、本県専用の相談ブースを新設するとともに、これまでの移住相談員に加えまして、新たに就職相談員を設置するなど本県専属の相談員を3名に増員し、移住に関する暮らし全般の相談だけでなくて、就職相談にもワンストップで応じることができるよう機能を拡充したところでございます。
また、東京事務所、ぐんまちゃん家、ぐんま暮らし支援センターという3つの機関が東京にはございますけれども、そのいずれの機関においても相談に応じる体制を整えるなど、どこに移住希望者の相談者がお見えになっても相談できる体制を拡充したところでございます。

〇大和勲 議員 私も、移転前と移転後の「ぐんま暮らし支援センター」を視察させていただきました。
そのときに印象に残った話がありまして、相談員さんから、県内移住を促進するためには、移住者を受け入れる基礎自治体であります市町村の取り組みが重要であるというような内容でした。(3)として、県は移住促進のため、市町村とどのような連携をしているかお伺いしたいと思います。

〇向田忠正 企画部長 移住を促進していくためには、移住者を受け入れる地域の皆様、その御理解と協力というのがもとよりでございますけれども、市町村の取り組みというのは非常に重要であるという認識を持っております。このため県では、市町村に参加をしていただいて移住相談会を開催しているほか、各市町村の移住支援施策などを移住希望者に向けてホームページや冊子などを通じて発信しているところでございます。
また、昨年度から市町村とともに「ぐんま暮らし推進連絡会議」を設置いたしまして、市町村が個々の魅力を高めるとともに、受け入れ体制を整えて、県全体として多彩な暮らし方を提示することによりまして、移住希望者のニーズに応え、移住を促進していくための取り組みを進めております。こうした取り組みによりまして、移住相談会の参加市町村数でございますけれども、平成26年度は9市町村でございました。これが昨年度は22市町村に、さらに今年度は24市町村の参加が予定されているなど確実に増加してきておりまして、引き続き、市町村と連携して移住促進にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

〇大和勲 議員 ありがとうございました。私も今の相談員さんから話を聞きまして、今日も来ていますけれども、地元の伊勢崎市議会の方に伝えまして、6月の一般質問で取り上げていただきました。
伊勢崎では、仕事で人を呼び寄せたいというような話だったと思います。各市町村それぞれ魅力がありまして、アウトドアで移住を促進する、また、医療の充実で促進する、商業で促進する、いろいろな魅力があるかと思います。ぜひ各市町村の魅力を感じていただいて、また情報発信をしていただければと思います。企画部長、どうもありがとうございました。

〇大和 勲議員 次に、1の(2)として、外国人児童・生徒の就学状況についてお尋ねします。
昨年11月の一般質問では、小中学校の外国人児童・生徒に対する日本語指導について伺い、説明をいただきました。そのときの答弁では、小中学校に日本語指導を行う教員を特別に62名配置していると聞きました。大変ありがたく思ったところであります。そのときに話しましたが、平成26年度末で本県の外国人住民は4万2,300人以上の方が暮らしており、人口対比の都道府県別では5位と上位に位置しております。外国人の方々が移住しやすい環境づくりも人口増につながりますし、グローバル社会では求められると思います。また、外国人においても、子どもたちの教育環境の充実した地域を優先的に移住先に検討することが推察されます。日本語指導が充実している、転校しやすいなどであります。また、それらの支援のために活動しているNPO法人、伊勢崎ではJコミュニケーションさんなどがあり、大変ありがたく、また、心強く思う次第であります。

そこで、今回はまず(1)として小中学校の編入についてお伺いしたいと思います。
パネルで少し御説明をしたいと思います。〔資料(1)提示〕文部科学省が外国人児童・生徒の対応として認めていること、1つは、児童・生徒の日本語能力のレベルにより下の学年に編入させても良い下学年編入が認められております。もう1つは、中学の学齢を過ぎていても中学に編入させても良い過年齢編入が認められております。いずれもこれらは市町村の教育委員会と学校長が連携して総合的に判断する、許可をするという形になっておりますが、現実では、県、また市により対応がまちまちだという話も聞いておりますので、本県ではどのような状況になっており、県としてどのような対応をしているかお伺いしたいと思います。
またあわせて、中学3年生時に外国人生徒の入学についてお尋ねします。具体的に申し上げますと、来日した15歳の生徒が12月に中学3年へ編入を申請したが、認められなかったケースがあるようですが、本県ではこのようなケースがあるのかお尋ねします。また、県としてどのような対応をしているかあわせてお伺いします。

〇笠原 寛教育長 小中学校におきます外国人児童・生徒の編入の対応についてでございます。
議員からお話がございましたように、経済のグローバル化が進展する中、本県におきましても大変多くの外国人の方々が様々な分野で活躍されておりまして、そのお子さんたちの教育環境を整えることは極めて大切なことだと認識をしております。外国人児童・生徒の小中学校への編入学の状況についてでございますが、どの学年に編入するかの決定は、今議員からもお話がございましたように市町村教育委員会が行っております。編入学年は原則として日本の教育制度に沿って、年齢により決定するのを基本としておりますが、児童・生徒の学力や日本語能力、保護者の希望など様々な状況を考慮したうえで、年齢よりも下の学年に編入する場合もございます。また、中学3年生の年齢を過ぎている場合につきましても、市町村教育委員会が個々の状況に配慮しながら判断しているところでございます。
いずれにいたしましても、その決定に当たりましては保護者への説明を十分に行い、理解を得ながら行っているものでございます。県教育委員会では、編入学が円滑に進むことも考慮いたしまして、必要に応じて日本語指導などを行う教員を特別に配置してございます。また、外国人の方々が多く暮らしている伊勢崎市などにおきましては、市単独で日本語指導の補助や通訳等の支援を行う職員を配置するなどして、子どもたちへの手厚い支援体制を整えていただいているところでございます。
また、お尋ねの中学3年生への受け入れについてでございますが、本県におきましては、どのような時期であっても受け入れているものと承知をしております。このように、外国人児童・生徒の小中学校の編入学は市町村教育委員会が決定をしているところでございますが、県教育委員会といたしましては、市町村教育委員会からの相談に応じましたり、他の市町村の参考となる事例を紹介したりするなど、コーディネーター的役割を担うことによりまして市町村教育委員会の支援に努めているところでございます。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。基本的には認められていることをやっていただいているということでございます。一方で、例えば中学3年生の場合は、相談に来て断わられれば申請をしないというようなことも考えられると思いますので、そのようなことはないかと思いますけれども、ぜひ市町村のほうの様子も確認しながら、また、県がコーディネートの立場だということでございましたので、しっかり情報収集をしていただいて、各市町村がなるべく足並みがそろうような御支援をいただきたいと思います。

続きまして、(2)の質問に移りたいと思います。公立高校入試での外国人生徒に関する規定についてお尋ねしたいと思います。
これもパネルで御説明したいと思います。県により該当生徒の規定の仕方が異なるのではないかということでございます。平成29年度群馬県立高等学校入試者選抜実施要項におきましては、「海外帰国者等入学者選抜」とありまして、(1)のイで、中国等の海外から云々という形で記載があります。一方、お隣の栃木県におきましては、29年度の栃木県立高等学校入試選抜実施要項におきましては、「海外帰国者・外国人等の入学者の選抜に関する特別の措置」ということで、外国人というのが明確にこちらに記載をされております。また、こちらに外国、こちらは外国人等ということでしっかりと書かれているということでございます。両県とも、最終的に規定の内容は違わないということでありますので、本県も栃木県に倣って、具体的かつ明確な表記により外国人の不安の解消が必要と思いますが、御所見をお願いします。

〇笠原 寛教育長 公立高校入試の関係のお尋ねでございます。
本県の公立高等学校入学者選抜におきましては、日本に帰国、または海外から来日して間もない受験生に配慮するという観点から、議員から今お話がございましたように、「海外帰国者等入学者選抜」を実施しているところでございます。この「海外帰国者等入学者選抜」の応募資格のひとつといたしまして、パネルにもございますように、平成29年度入学者選抜におきましては、「中国等の海外から、原則として平成26年4月1日以降に永住するために引き揚げてきた者の子」と示しております。この規定は、当初、外国から引き揚げてきた方々の子どもに対しまして適用してきたものでございますけれども、その後の経済のグローバル化の進展に伴いまして、本県でも様々な国から来日され、定住する方々が増加してきたことを受けまして、この規定を海外から来日された方の子ども全てに準用する形で、外国籍の方たちに対する受験の機会の確保を図ってきたところでございます。
そうしたことから、実際昨年度におきましては、中国、インドネシア、フィリピン、ブラジルから来日した5名が「海外帰国者等入学者選抜」により受験をした実績もございます。このように、「海外帰国者等入学者選抜」は、中国以外の外国籍の受験生にも理解され、活用されていると考えております。ただ、入学者選抜実施要領の記載につきましては、議員からもお話がございましたように、時代の変化や社会状況等を踏まえまして、よりわかりやすいものとなるよう改善してまいりたいと考えております。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。前向きに検討いただけるということで理解をさせていただきました。
次に(3)として、外国人児童・生徒の就学や教育支援など多岐にわたる内容について、県教育委員会と各自治体教育委員会及び外国人支援をしているNPO法人等との連絡、情報交換について伺います。
今ほど(1)から(2)で取り上げたとおり、県・市町村、民間団体などが情報や支援方法を共有化することは大変重要であり、蓄積によって財産になってくると思います。現状はどのような連携をしているかお尋ねします。また、今後の連携についてもあわせてお願いいたします。

〇笠原 寛教育長 県教育委員会と市町村教育委員会、またNPO法人等との連携についてでございますが、外国人児童・生徒の受け入れに関しまして、東毛地域など外国人が多く集まります地域と少ない地域では大きく状況が異なりますことや、外国人の国籍や文化的背景の多様化が進んでおりますことから、県教育委員会とそれぞれ地域の教育を受け持っていただいております市町村教育委員会が連携いたしまして、さらにはNPO法人などの関係者を交えて情報交換を行いながら取り組んでいくことが極めて大事なことだと認識をしております。県教育委員会では、日本語指導担当教員を特別に配置する際には、地域や学校の実態等につきまして、市町村教育委員会と十分に情報交換を行うなどの連携を図っておるところでございます。
また、平成26年度からは、日本語指導担当教員ですとか市町村教育委員会の担当者を対象といたしました「日本語指導研究協議会」を開催いたしまして、先進的な取り組みについて情報提供させていただいたり、学校生活上のルールを学ぶための初期適応指導のあり方などにつきまして情報交換も行っておるところでございます。さらに、26年度に実施いたしました協議会におきましては、伊勢崎市では、日本語指導などの外国人支援を行っておりますNPO法人から講師を招きまして、外国人児童・生徒に起きやすい具体的な問題をもとに、児童・生徒や保護者との関係づくり、日本語指導のポイントなどについて講義をいただいたところでございます。今後は、市町村教育委員会との連携をさらに深めますとともに、外国人支援に関わっておられます地域の関係者やNPO法人などの方々との情報交換なども充実をさせ、一層連携を図りながら外国人児童・生徒の支援に努めてまいりたいと考えております。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。いろいろな部署と連携をしていただいているということでございます。今話があったように、なかなか県内でも地域格差があって、伊勢崎、東毛には外国人の児童・生徒さんが多いということで、また先進事例を紹介しているということでありました。NPO法人さんのほうも積極的に市町村、また県の教育委員会さんと交流をしながら、この支援については取り組みたいというような意見も聞いておりますので、ぜひ今後も連携をしていただいて、外国人の児童・生徒が学校に転入やまた教育ができるような体制づくりをお願いしたいと思います。教育長、どうもありがとうございました。

■2の質問
〇大和 勲議員 次に、基本目標2の「群馬に住み続けたくなる」についてお伺いします。
総合戦略には、群馬に住み続けたくなるためには、仕事をつくる必要があり、県内の第1次から第3次産業まで、本県ならではの各産業の強みと特性を活かし、経済、雇用を支えている様々な既存産業の発展を目指すとあります。また、それを達成するための取り組みが記載されており、実施していくことが求められております。そこで、(1)として、ものづくり立県の推進のための県内中小企業への支援についてお伺いします。
ものづくりにおいては、県内経済を下支えする中小企業の受注確保や販路拡大を県が支援することが重要だと思います。去る8月に富山県で開催された「ぐんま新技術・新工法展示商談会in不二越」を視察させていただきました。展示会では、群馬県内各地の優れた技術を持つものづくり中小企業が多数参加し、日本を代表するロボット、機械装置メーカーであります株式会社不二越さんを相手に熱心な商談を繰り広げておりました。こうした展示商談会は、平成20年度にトヨタ自動車との間で行ったものが最初と聞いておりますが、これまでの取り組みの成果についてお伺いします。

〇塚越正弘産業経済部長 県内中小企業への支援についてお答えいたします。
議員御指摘のとおり、大手企業向け展示商談会は、平成20年のトヨタ自動車を皮切りに、自動車、電機、産業用機器などを対象に毎年開催してきたところでございます。本年8月には、議員にも視察していただきましたが、富山市で実施した不二越、9月に宇都宮市で行った日産自動車を含め、これまでに合計15回を実施いたしまして、延べ660社の県内中小企業が出展したところでございます。出展各社は、いずれも自社のブースを設け、製品の展示や説明パネルを使い積極的に新技術、新工法をアピールするとともに、その場で個別商談を行うなど、顧客との貴重な接点の機会としてこうした展示会を活用しております。各社からの報告をもとに、展示商談会実施1年後の状況を集計したところ、15回の合計で、試作見積依頼が194件、商談成立が112件、成約金額は4億6,592万円となっており、新たな取引が生まれたところでございます。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。展示商談会の成果が非常にあったというような答弁であったと思います。
このような取り組みは非常に効果的な取り組みだと思いますけれども、参加企業からはどのような評価をいただいているのか、また、今後の対応についてもお聞かせいただきたいと思います。

〇塚越正弘産業経済部長 参加企業を対象といたしましたアンケート調査によれば、「売り上げや取引拡大につながった」との声のほか、「担当部門との接点ができた」、「提案を通じて社員のモチベーションが向上した」、「プレゼンテーション能力が高まった」など、総じて前向きな評価が多かったところでございます。今後の対応につきましては、技術をベースにした商談会では常に課題解決やコスト削減に向けた新たな提案が求められるため、引き続き研究開発補助金による技術開発や産業技術センターにおける共同研究などを通じて、各社の技術力、提案力の向上を支援していきたいと考えております。また、従来、マッチングの相手方は大手企業の購買部門が中心でございました。設計や開発段階から関わることで、より具体的、効果的な提案につながることから、今後は、これら設計や開発部門に重点を置いた手法も取り入れていきたいと考えておりまして、来年1月にビエント高崎で実施いたします「ものづくりフェアinぐんま」に早速活かしてまいりたいと考えております。今後も県内中小企業のニーズを十分踏まえ、相手方企業やマッチング分野を絞ったうえで、より確度の高い商談となるよう、産業支援機構とも連携してしっかり対応してまいりたいと考えております。

〇大和 勲議員 中小企業さんからおおむね非常に評価が高かったということでございます。私も、今話があったように1月に「ものづくりフェアinぐんま」があるということですので、また顔を出して勉強もしていきたいと思っております。

次に(2)として、販路拡大における情報発信についてお伺いします。
県内には、優れた技術や製品を有する中小企業があるものの、販売や売り上げに結び付かないなど、販路拡大に苦慮しているとの声も聞こえてきます。実際私も、伊勢崎市内にある企業から相談を受け、県工業振興課に相談をしたところ、早速工場視察を兼ねて現地に来ていただいて、アドバイスをいただきました。その企業も大変感謝していたところであります。また、地元の夏祭りにおいて、参加された企業の工場長さんからも商品拡販の相談を受けて、河川課、企業局のダム水路係の方に相談に乗っていただきました。いずれの企業も従業員は100名を超える企業でありますが、このように販路開拓、拡大に苦慮しているという実態でありますので、企業の技術や製品のより効果的な情報発信や支援が必要と思いますが、その点について県はどのような支援に取り組んでいるかお尋ねします。

〇塚越正弘産業経済部長 販路拡大における情報発信についてお答えいたします。
県内中小企業の優れた技術や製品を広く国内外にPRするため企業ガイドブックを作成し、展示商談会等で配布しているほか、英語、中国語にも対応した企業検索、受発注支援サイト「群馬のものづくり技術」を開設し、企業間取引を支援しているところでございます。また、平成23年に制定した「群馬県優良企業表彰」の中に「ものづくり部門」を設け、優れた技術や製品を持つ中小企業を顕彰しているところでございます。さらに平成27年度からは、県内中小企業が開発した新規性の高い優れた新商品を県が認定し、率先して購入することで市場への普及拡大を支援する「ぐんま新商品購入推進事業」を実施しているところでございます。今後とも引き続きこうした事業を着実に実施するとともに、各種メディアとの連携も図りながら、より効果的な情報発信と販路開拓に努めてまいりたいと考えております。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。今部長のほうから、ぐんま新商品購入推進事業等々があるということでありました。我々も積極的に地元の企業さんを回ってそういうニーズを酌み取りながら、また執行側にもつなげていきたいと思いますし、中小企業の商売が繁盛するように努めていきたいと思います。どうもありがとうございます。

■3の質問
〇大和 勲議員 次に、基本目標3「群馬で家族を増やしたくなる」についてお伺いします。
総合戦略では、結婚、妊娠・出産、子育てなどライフステージに合わせて若い世代の理想を実現し、家族の形成を支援するとともに、安心して子育てできる環境をつくるとあります。そこで、(1)の家族を増やしたくなるイメージづくりについてお伺いします。
今、新聞やテレビを見ると、結婚すると時間的制約を受けるとか、保育園の待機児童の問題や子どもへの虐待など、後ろ向きの報道が多く見受けられます。もちろんこのような問題に対応することは重要でありますが、もう少し結婚や子育てに対する明るいイメージやすばらしさを伝えていくことが家族を増やしたくなる取り組みと考えますが、県では、家族を増やしたくなるイメージづくりにどのように取り組んでおり発信しているか、お伺いしたいと思います。〇中村弘子こども未来部長 家族を増やしたくなるイメージづくりについてのお尋ねでございますが、議員御指摘のとおり、結婚や妊娠・出産、子育てについて、今の若者の間ではマイナスのイメージや漠然とした不安感があるように感じております。それらを払拭するためには、まずは正確な情報を発信するとともに、家族を増やすことは大変なこともあるけれども、それ以上に大きな幸せを感じることができるという前向きなメッセージを伝え、社会全体で結婚や子育てを応援する機運醸成を図っていくことが大変重要であると考えております。
このため県では、群馬県結婚・子育て応援ポータルサイト「ぐんまスマイルライフ」を今年の4月から開設いたしまして、結婚から妊娠・出産、子育て、青少年育成まで、あらゆるライフステージに応じた各種の情報を一元的に発信しているところでございます。具体的には、男女の出会いの場を提供する婚活イベントやセミナーの情報、妊娠・出産に係る医学的な知識に関する情報、また、子育てに関する相談窓口やお出かけ情報など、県民が求める様々な情報をアニメ動画なども活用してわかりやすく発信しており、開設からのアクセス件数は、この5カ月間で42万件を超えております。
また、学生などの若者や子育て中の御夫婦などに対して、結婚や子育てのすばらしさを伝えるため、今後、芸能人をゲストに迎えたフォーラムやラジオ番組の放送等も予定しております。さらに、来月の3日からは、全国初の取り組みとなります「ぐんま結婚応援パスポート事業」を始めることとしており、子育て家庭を応援する「ぐーちょきパスポート」とあわせて、市町村や民間企業などの知恵や力をお借りしながら、群馬で家族を増やしたくなるよう、社会全体で結婚や子育てを応援する機運の醸成を図っていきたいと考えております。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。様々な取り組みをしていただいて、家族を増やしたくなるイメージづくりに取り組んでいただいて大変ありがたく思っております。本日、今日会場にも来ておりますけれども、伊勢崎で若いお母さん方が子育てをしているダイアさんというグループがありまして、このグループは非常に若いお母さんなんですけれども、子どもと一緒に活動していて、非常に礼儀も正しくて、またイベント等々を開くと3,000人ぐらいの子どもたちとお母さんが来る。そういった活動をしている方もいますので、ぜひポータルサイトで、こういった方々がいますので、生の声も紹介していただければというふうに思います。誠にありがとうございます。

続きまして、(2)に移りたいと思います。特定不妊治療についてお伺いしたいと思います。
この質問につきましては、公明党の藥丸議員さんも昨年の5月に取り上げていただいたところだと思います。子どもを産みたい、また授かりたいと思っているカップルにとっては、不妊は大変深刻な出来事であります。不妊治療は保険適用がなく、高額な医療費がかかると言われています。私も伊勢崎市議会時代の平成24年6月、一般質問にて特定不妊治療助成制度の開始を尋ね、25年度から導入され、それ以来、大変注目している制度であります。そこで、本県では特定不妊治療の助成を平成16年から実施しており、さらに平成28年1月と4月で制度変更を実施しましたので、新たな制度内容と実績についてお伺いしたいと思います。

〇中村弘子こども未来部長 特定不妊治療についてのお尋ねでございます。
議員御指摘のとおり、県では平成16年度から、国の交付金事業であります不妊治療助成制度を活用し、保険のきかない体外受精、または顕微授精を対象に、1回当たり15万円を上限に助成をしているところでございます。今回、国の制度が見直されまして、今年の1月からは初回に限って助成額が15万円から30万円に引き上げられました。また、新たに男性不妊治療のうち費用が高額な高度な治療が助成対象に加わり、その場合は15万円が上乗せとなったところでございます。本年の4月からは、申請できる妻の年齢が43歳未満に制限されました。それに伴い助成の回数についても見直されまして、年間の回数制限がなくなる一方で、通算の回数は、初めて申請したときの妻が40歳未満であれば通算6回まで、40歳以上43歳未満であれば3回までとなっております。
助成の実績についてでございますが、直近の3カ年で見ますと、平成26年度、助成件数は県内1,555件で、助成額は2億251万3,000円でございました。27年度は1,588件で2億1,826万2,000円、このうち年度末にスタートした男性不妊治療分は1件で11万9,000円でありました。28年度は、現在6月末時点でのデータなんですけれども、助成件数は137件で2,462万9,000円、このうち男性不妊治療分は1件で10万8,000円となっております。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。助成も拡充していただいたということで大変ありがたく思っております。しかし一方で、今答弁では、男子の申請が27年度途中からということで、まだ1件だと。そして28年度もまだ6月末ですけれども、137件中1件と非常に利用が少ないように思います。不妊の女性側の原因は約5割で、男性側が約3割、その他の原因不明が約2割という統計があるようですので、男性の申請数が少ないことについてどのように考えているかお尋ねしたいと思います。

〇中村弘子こども未来部長 議員御指摘のとおり、世界保健機構の調査によりますと、男性側に不妊の原因があるのは約3割という結果がありますけれども、県内で不妊治療を行っている医療機関にお聞きしましたところ、男性不妊治療で助成の対象となる手術をして精子を採取するケースは極めて少ないと聞いております。こうしたことから男性不妊の申請数が少ないのではないかと考えております。県では、制度を知らなかったために申請をしなかったということがありませんよう、引き続きホームページですとか案内のチラシの配布、県の広報紙などにより広く周知を図るとともに、治療を行う医療機関や申請窓口の保健福祉事務所などと連携いたしまして、対象者への案内に努めていきたいと考えております。(「よろしくお願いします」と呼ぶ者あり)

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。告知がまず大切だということで、新しい制度ということもありますので、特に男性の場合はぜひしっかりと告知いただければありがたいと思います。
続きまして、先ほど申し上げたとおり不妊治療は保険適用がなく、高額な医療がかかり、県も国に対して支援拡充の働きかけをしていると聞いておりますが、どのような進捗かお伺いしたいと思います。

〇中村弘子こども未来部長 国に対しての働きかけですけれども、県では、全国の都道府県と連携いたしまして、今年8月に全国知事会から国に要望書を提出いたしましたが、その中で不妊治療の助成額の引き上げや助成回数上限の緩和、不妊治療全般への助成、不妊治療の保険適用化などの保健政策提案を行っております。

〇大和 勲議員 また引き続き、国のほうの働きかけをお願いしたいと思います。
データを見ますと、特定不妊治療は10年間で8倍ほど増えているというようなデータもあります。また、この治療を受けるのは、できる限り早いほうがいいというのもあるようでございますので、先ほども申し上げましたけれども、周知、告知が大切だと思いますし、また、そういった治療を受けやすい職場の環境づくりも大切だと思いますので、ぜひ多面的な支援をお願いして、この質問は終わりにしたいと思います。部長、どうもありがとうございました。

〇大和 勲議員 次に、3の(3)として、中学生以下医療費無料制度についてお尋ねします。
本県では、大澤知事の英断と各自治体の協力により、子育て世帯の経済的負担を軽減し、いち早く中学生以下医療費無料制度を開始しました。現在、本県のほかに6都府県が、入院、通院を問わず中学生以下の医療費無料化を打ち出していますが、所得制限や一部負担金がないのは本県だけであります。そこで、この利点をもっと浸透させPRし、家族を増やしても本県は経済的負担軽減に懸命に取り組んでいるとアピールすべきであり、他県からの移住にもつながると思いますが、今までの取り組みと今後の取り組みについてお伺いします。
また、本県の医療費無料制度を実施するに当たり、国からは、国民健康保険国庫負担金等を減額するペナルティーが2億円程度あり、県からも国に減額調整措置の働きかけをしていると聞いていますし、過去にも先輩議員がこの問題について取り上げていただいておりますが、現状の進捗についてお伺いします。

〇塚越日出夫健康福祉部長 本県の子ども医療費助成につきましては、市町村の理解と協力を得ながら、平成21年10月から、入院、通院ともに中学校卒業までの医療費無料化を実現し、全国トップレベルの手厚い制度となっております。県内どこに住んでいても安心して必要な医療を受けることができ、子育て中の保護者から高い評価を得るとともに、小児科医からは、子どもが早期受診、定期受診することで重症化の防止に役立っているとの評価を得ているところでございます。本県の特色ある施策のひとつである子ども医療費無料化につきましては、ぐんま子育て応援サイト「子育てネット」をはじめ群馬の魅力発信サイト「ぐんまちゃんナビ!」や企業誘致の案内パンフレット等を活用いたしましてPRを行っているところでございますが、今後は、子育て世帯やこれから子どもを持つ若い世代に対し、さらに幅広くPRをしていきたいと考えております。
次に、国民健康保険の国庫負担金等の減額調整措置についてでございますが、子どもだけでなく、重度心身障害児者や母子家庭などの福祉医療実施に伴う減額調整措置につきましては、県全体で年間約11億円余りに及んでおりまして、県ではこの半額を市町村に対して補助しております。減額調整措置の廃止につきましては、県としてもこれまでもあらゆる機会を捉えて国に要望しており、議会からも意見書を提出していただいているところでございます。そうした中で国におきましては、昨年9月から、「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」を開催いたしまして、今年3月に議論の取りまとめがなされました。そしてその後、6月に閣議決定されました「ニッポン一億総活躍プラン」におきまして、検討会の取りまとめを踏まえ、減額調整措置について見直しを含め検討し、年末までに結論を得るとされているところでございます。しかしながら、その後具体的な動きがないため、今後も引き続き早急な廃止を強く国に対して要望してまいりたいと考えております。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。いろいろなアピールをしていただいているということでありますけれども、先ほど申し上げましたように、所得制限や一部負担金がないのは本県だけでありますので、ぜひこの利点をもっともっとアピールしていただければと思います。また、国に対しての働きかけも進捗がわかりました。引き続きの働きかけをお願いしたいと思います。健康福祉部長には、ありがとうございました。

〇大和 勲議員 次に、3の(4)として働きやすい職場づくりについてお伺いします。
先日、こども未来・県民総活躍に関する特別委員会の視察で福井県、石川県に行き、子育て支援や人口減少対策について先進事例を伺ってきました。部長も同行していただいたので承知していると思いますけれども、福井県では新たな指標として企業子宝率というのを活用し、子育て支援の取り組みが評価できる企業を子育てモデル企業に認定し、その取り組みを情報発信しております。つまり、従業員の子育て支援に力を入れる企業を積極的に評価し、従業員を大切にする会社がグッドカンパニーであるという社会的評価を定着させる取り組みであります。このような取り組みが、家族を増やす環境施設整備に大いに役立つと思います。
本県でも、企業子宝率という指標は取り入れていないものの、同様な考えのもと「いきいきGカンパニー認証制度」が平成27年度から開始されています。〔資料(2)提示〕こちらが「群馬県いきいきGカンパニー認証制度」のイラストになっております。この子どもが王冠ささえちゃんという子どもだそうで、王冠をかぶっている。これは子どもが宝であるという意味があるというふうに聞きました。この認証制度の経緯並びに現状についてお尋ねしたいと思います。

〇塚越正弘産業経済部長 働きやすい職場づくりについてお答えいたします。
県では、育児・介護休業制度の利用促進や職場における女性の活躍推進、ワーク・ライフ・バランス推進など、働きやすい職場づくりに先導的に取り組む企業を応援するため「いきいきGカンパニー認証制度」を平成27年度に創設したところでございます。本制度は、従前より各部局で所管しておりました育児いきいき参加企業認定制度、男女共同参画推進員制度、ぐんま家庭教育応援企業登録制度の3つの制度を統合し、創設したものでございます。これらの制度は、企業におけるワーク・ライフ・バランスの推進など政策目的が近く、登録企業も一部重なっていたことから、統合して1つの企業認証制度としたものでございます。
1つの認証制度に統合したことで、よりわかりやすく認知度も高まり、多くの企業の活用が期待されるとともに、申請窓口が一本化されて手続きの利便性も向上したことから、現在、商工会議所、商工会などを通じて広くPRを行っているところでございます。認証区分は、ベーシック認証と、さらに取り組みが進んだゴールド認証の2種類がございます。ベーシック認証は、育児休業制度を社内規則に整備し、両立支援等の取り組み宣言をしていることなど、ゴールド認証は、ベーシック認証の要件に加えまして、介護休業制度を社内規則に整備していることやワーク・ライフ・バランス、女性の活躍推進などに関する取り組み実績のあることなどが要件となっております。9月8日現在で認証事業所数は、ベーシック認証が1,645事業所、ゴールド認証が35事業所となっております。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。時間もないので、ちょっと要望させていただきますと、この制度をもっともっと広げていっていただきたいと思っております。例えば県の広報紙ですとか、グラフぐんま、また、上毛新聞さんには「ぐんまちゃんの掲示板」というのが毎日あります。また、今、こども未来部長から話があった「ぐんまスマイルライフ」というようなポータルサイトもあるということですので、ぜひ積極的に、子育てのしやすい、働きやすい環境づくりに努めていただければと思います。産業経済部長、どうもありがとうございました。

■4の質問
〇大和 勲議員 次に、大きな4点目、医療費の適正化についてお伺いします。
今月の14日付新聞各紙に、全国並びに県内の2015年度の医療機関に支払われた概算医療費の記事が掲載されました。国全体では医療費が41.5兆円で、前年度比3.8%の増加、群馬県では前年度比4.2%増加、252億円の増加で、6,290億円で過去最高となりました。こちらにパネルがあります。〔資料(3)提示〕2010年度は5,545億円から徐々に右肩上がりをしていって、2014年度には6,000億円を超え、2015年度は先ほど言った数字になっているというところでございます。
私は、昨年11月の一般質問におきまして、社員の健康維持増進が業績向上につながるとして、健康づくりに積極的に取り組むスタイルであります健康経営の普及について取り上げてきたところでございます。これにつきまして、前回の質問以降、健康経営の普及に向けた県としての取り組み、進捗状況についてお伺いしたいと思います。〇塚越日出夫健康福祉部長 議員御指摘のとおり、企業が従業員の健康増進を図り、生産性や企業価値を高める健康経営を推進することは、生活習慣病の発症や重症化を予防し、医療費の適正化につながるものであると考えております。そこで県では、全国健康保険協会群馬支部に加入している中小企業の健康経営に向けた支援を行うため、今年1月に健康づくりに向けた包括的な連携協定を締結し、取り組みを進めてきたところでございます。また、9月には、県、上毛新聞社及び全国健康保険協会群馬支部との共催で、健康経営の概念やメリット、実践例などについて学ぶ健康経営セミナーを開催したところでございます。さらに11月には、全国健康保険協会群馬支部の加入者を対象に、健康づくりのための運動実践セミナーを行う予定であります。
また、県では、医療費の適正化に向けた健康づくり対策を協議する場といたしまして、保険医療機関、健康保険組合、労働基準監督署、商工会などの関係団体で構成いたします「地域・職域連携推進協議会」を設置いたしまして、組織間の連携を推進してきたところでございます。これに加えまして、各保健福祉事務所単位におきましても、協議会を今年3月に設置いたしました。これらの協議会におきましては、市町村、企業の活動紹介や情報交換などを通して、健康診査結果から見える健康課題の共有をはじめ企業における歯周疾患検診や働く人のメンタルヘルスに関する取り組みなど、具体的な議論が進められているところでございます。今後も企業と連携した健康づくりに向けた取り組みを進めることによりまして、医療費の適正化につなげてまいりたいと考えております。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。昨年の11月に一般質問して、そのときにあった包括的連携協定も結んでいただいた、また、連携推進協議会の設置もいただいたということであります。ますます健康経営、企業が取り組めるような体制づくりをお願いできればと思います。健康福祉部長、ありがとうございました。

〇大和 勲議員 次に、県民の皆さんの健康寿命の延伸、つまり、延ばすことが生活の質を向上するとともに個々人の生涯医療費の抑制につながり、医療費の適正化に貢献することができるため、県では、9月1日、健康寿命の延伸県民運動、「ぐんま元気(GENKI)の5か条」を制定しました。この5カ条がこちらに書いてあります。〔資料(4)提示〕第1条から第5条まで、本来読み上げたかったんですが、ちょっと時間がないようですので、ぜひこのパネルを見ていただければと思います。改めてこの5カ条の制定意義と、今後どのように活用していくか、知事の所見をお伺いしたいと思います。

〇大澤正明知事 少子高齢化や疾病構造の変化が進む中で、県民一人ひとりが生涯にわたりまして健康で心豊かな暮らしを実現することは本県の重要課題でありまして、第15次総合計画「はばたけぐんまプランII」において健康寿命の延伸を目標に掲げ、積極的に健康づくりを推進することとしております。そのためには、県民自らが主体的に健康づくりに取り組む機運を高めることが重要であることから、健康寿命の延伸を目指す「ぐんま元気(GENKI)の5か条」を制定し、県民の皆さんと力を合わせ県民運動を展開することを本年9月1日に宣言をしたところであります。
「ぐんま元気(GENKI)の5か条」は、どのような行動が健康につながるのかを県民にわかりやすく伝えるため、健康を支える生活習慣として身に付けてほしい基本的な実践事項を5つのポイントとして掲げたものであります。高齢化が進展し、社会保障費の増加が見込まれている中、こうした取り組みは医療費の上昇の抑制に大きく寄与するものであると考えております。今後は「ぐんま元気(GENKI)の5か条」を広く県民に周知するとともに、市町村、地域及び企業等と連携をいたしまして、オール群馬で県民の健康づくりを支援することによりまして、健康寿命の延伸につなげていきたいと思っております。

〇大和 勲議員 知事、答弁ありがとうございました。私は、健康長寿とちぎづくり推進条例を制定しています栃木県に8月に訪問して意見交換してきたんですけれども、栃木県は県民運動として、健康フェスティバルの開催ですとか、県内各地のウオーキングコースの地図づくり、また、健康推進を応援する企業の登録など、県民運動を多面的な取り組みをしているということでございます。知事の思いでこの5カ条を制定していただいて、県民運動がこれから始まっていくと思いますので、ぜひ健康寿命の延伸が医療費の適正化につながるということで、またお力を貸していただければと思います。知事、どうもありがとうございました。

〇大和 勲議員 次に、無駄な医療費、不正な医療費受給の撲滅が医療費の適正化につながるという視点で質問をしていきたいと思います。4の(3)として、頻回転院患者の対応についてお伺いしたいと思います。
生活保護を受給する患者に、複数の病院間で転院を繰り返させる不正なシステムとして、ぐるぐる病院といった手口があります。このような状況が本県にあるのか、また、不正を防ぐためにどのような対応をとっていただいているのか、お伺いしたいと思います。

〇塚越日出夫健康福祉部長 議員御指摘の頻回転院につきましては、生活保護の医療扶助による入院患者が、90日間居宅に戻ることなく2回以上続けて転院をした場合と定義をされております。入院が長くなりますと診療報酬が引き下げられますので、一部の医療機関が収入の減少を避けるため、医療上必要のない転院を繰り返させ、医療費を不適切に受給するという事態が発生しまして、この頻回転院が問題視されるようになったところでございます。
本県の対応でございますが、平成26年8月20日付の国からの通知におきまして、受給者が転院を行う場合の対応と頻回転院患者の実態把握の実施について示されておりまして、この通知に基づきまして対応を行っているところでございます。医療扶助につきましては、受給者が転院を行う場合、福祉事務所は、まず、入院先の医療機関から事前に、転院を必要とする理由や転院先の医療機関などの報告を受け、福祉事務所の嘱託医と協議を行うほか、転院元の主治医に病状などを直接確認したうえで、転院の必要性を判断しております。また、転院が必要と判断した場合も、転院先の医療機関から意見書の提出を求めております。さらに、転院後の医療機関のレセプトを点検するなど事後の確認も行っているところでございます。また、平成26年度から毎年、頻回転院の状況調査を行い、実態把握に努めておりますが、今までのところ頻回転院患者は確認をされておりません。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございます。そのようなケースはなかったということで、大変ほっとしているところでありますけれども、生活保護者への多剤投与というようなこともあるようですので、ぜひチェック体制をまた今まで以上にやっていただければと思います。健康福祉部長、どうもありがとうございました。

■5の質問
〇大和 勲議員 5番のコンピューター等で扱う情報の安全対策についてお伺いしたいと思うんですけれども、時間が3分しかありませんので、1番、2番を通して御質問をしたいと思います。
まず、県の情報セキュリティ安全対策について、行政事務で個人情報を取り扱ううえで、外部との情報のやりとりを伴う場合など、どのようなセキュリティ対策を実施しているか、また(2)として、自治体情報セキュリティクラウドの構築に向けて、今準備中だというふうに聞いております。構築後の運営方針、市町村の助言、時間も限りがありますので、よろしくお願いしたいと思います。〇向田忠正企画部長 コンピューター等で扱う個人情報等の重要な情報を守るための対策といたしまして、最新の技術によるコンピューターウイルス対策の強化を進めておるほか、県では全職員を対象とした研修や標的型攻撃メール訓練による職員の啓発を行っております。情報セキュリティ対策につきましては、情報のやりとりをする、例えば市町村が相手であれば、市町村側のセキュリティ強化ということも必要になりますので、そういった観点から市町村に対し必要に応じ助言や情報提供を行って、相互の対策強化に努めているところでございます。
自治体情報セキュリティクラウドにつきましては、こういった基本的な観点のもとで、県単位でセキュリティのシステムを一本化していこうという趣旨のものでございます。群馬県では、国が示す主要な機能を全て含む高度なセキュリティシステムを構築することで全市町村と合意をいたしまして、現在、この作業を進めております。今後、このシステムが構築されましたら、その後の管理についても市町村と共同でやっていこうということでございますので、日々進化する情報セキュリティをさらに強化できるように今後も取り組んでまいりたいと思います。

〇大和 勲議員 答弁ありがとうございました。短い間の中で大変申しわけありませんでした。
(2)のほうは、市町村のほうもどのような状況になるか大変不安もしていると聞いておりますので、積極的に御助言もいただければと思います。
また、6番におきましては質問ができなかったんですけれども、11月8日に県議の1期生で食肉衛生検査所のほうにお邪魔しますので、しっかりとそこで衛生検査体制について勉強していきたいと思います。
これで一般質問を終わりにします。ありがとうございました。(拍手)

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