環境農林常任委員会での質疑 平成30年10月2日(火)

◆大和勲 委員
ため池緊急点検及び今後の対策について伺いたい。緊急点検の結果はどうか。

◎片山 農村整備課長
県内のため池505箇所のうち、下流の家屋や公共施設等に被害を与える可能性のある396箇所の緊急点検を、8月に市町村等と連携して実施した。緊急的に対策を要するため池は確認されなかったが、洪水吐周辺の草や雑木の除去など、簡易な対策を19箇所で実施した。

◆大和勲 委員
505箇所のため池の管理区分はどのようになっているか。

◎片山 農村整備課長
管理区分の内訳は、市町村135箇所、土地改良区34箇所、水利組合180箇所、自治会等156箇所となっている。

◆大和勲 委員
国の定額助成制度の延長への県の対応はどうか。

◎片山 農村整備課長
定額助成制度は、30年度までの時限であるため、政策要求として制度延伸を要望している。
なお、国は概算要求において、制度延伸を盛り込んで要求していると聞いている。

◆大和勲 委員
対策工事に係る補助率と本年度の実施状況はどうか。

◎片山 農村整備課長
国庫補助事業の補助率は、豪雨、老朽化対策で国50%、県25%、市町村等25%であり、地震対策では、大規模なため池で国55%、県34%、市町村等11%である。なお、県単独事業は、県75%、市町村25%である。
現在、国庫補助事業で3箇所、県単独事業で4箇所の対策工事を実施している。

◆大和勲 委員
今後の対応方針はどうか。

◎片山 農村整備課長
「防災重点ため池」125箇所の「地震」や「豪雨」に対する検証を早期に完了させ、基準を満たさないため池については、早めに市町村と調整を図り整備していきたい。
併せて、ハザードマップ作成などのソフト対策による安全確保を行い、農村地域の防災減災の向上に努めたい。

◆大和勲 委員
水稲新品種「いなほっこり」について伺いたい。特徴と導入経過についてはどうか。

◎土屋 蚕糸園芸課長
県が、米麦二毛作地帯向けの高温に強い品種の選定を行ってきたところ、国の西日本農業研究センターが育成した新品種「いなほっこり(仮称)」が、高温条件下に強く有望な品種であることが確認された。

◆大和勲 委員
今後の普及計画、PRについてはどうか。

◎土屋 蚕糸園芸課長
県では、29年に県の認定品種に決定し、本年から種子生産を行っており、来年から一般栽培を開始する計画である。
当面、県内平坦部で200ha程度の普及を計画しており、生産者や消費者にPRし、二毛作地帯での生産拡大を図りたい。

◆大和勲 委員
猛暑に耐えられる上、食味もよい等のメリットがある品種とのことなので、地元の米麦の盛んな地域において、私自身も積極的にPRしていきたい。