本会議質疑
令和4年6月6日(火)本会議 質疑
○星名建市 議長 大和勲議員御登壇願います。
◆大和勲 議員 皆さん、おはようございます。自由民主党、今年度、政調会長を務めます伊勢崎市選出の大和勲でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
追加補正予算について、党を代表して、順次質疑したいと思います。
まず、山本知事、お願いします。
○星名建市 議長 知事、答弁席へ。
(山本一太知事 登壇)
◆大和勲 議員 〔資料①提示〕今回の県の追加補正予算は、パネルに示したとおり、原油高・物価高騰等総合緊急対策、国のこの対策を活用したものになっております。そして、大きな柱は4つほどありまして、先般、我が党の金井議員のほうからもありましたとおり、原油価格高騰対策、エネルギー、原材料、食料等安定供給対策、3つ目に新たな価格体系への適応の円滑化に向けた中小企業対策等、そして、コロナ禍における物価高騰等に直面する生活困窮者等への支援であります。
そこで、まず知事には、今回追加提案された補正予算の考え方についてお伺いしたいと思います。
◎山本一太 知事 御質問ありがとうございます。
2年以上に及ぶコロナ禍に加えて、御存じのとおり、ウクライナ情勢等を背景とした原油価格・物価高騰により、地域の経済は大きな打撃を受けているというふうに認識をしています。
そのため、今、政調会長からお話がありましたが、4月26日に国がコロナ禍における原油価格・物価高騰等総合緊急対策というものを決定いたしました。この対策を群馬県として活用することとし、これまでに各種団体等からの意見や要望をお聞きし、それらを踏まえた施策を検討してまいりました。
このたび県としての緊急対策案がまとまったということで、今回、補正予算として追加提案させていただいたということです。
主な事業の内容ですが、まず、生活に困窮する方々への支援として、低所得のひとり親世帯に対し、児童1人当たり5万円の特別給付金を支給いたします。
次に、原油価格・物価高騰の影響を受けている幅広い業種の県内中小企業者等を対象に、新ぐんまチャレンジ支援金を創設し、ウィズコロナに向けた新規事業の展開や業態転換、省エネ対策等の前向きな投資を支援することとしています。
加えて、県経済の持続的な競争力強化に向けて、最先端のテクノロジー、AI、ロボット等を活用した、こうしたプロジェクトを実施するコンソーシアムに対して補助金を交付することで、県内産業のデジタルイノベーションというものを加速してまいりたいと考えています。
さらには、農林業分野における対策としては、配合飼料価格の高騰に対する畜産農家の負担軽減、群馬県産の小麦の生産拡大に向けた支援、さらに木材加工業者による省エネ機器導入に対する補助を実施いたします。
さらに、今回の補正予算では、OECDの社会情動的スキルに関する調査の経費も計上させていただきました。この調査に参加するためには、今年の9月までに実地試験を行う必要があることから、今回のタイミングで、急遽、追加提案をさせていただいたものです。OECDが進める先進的な調査に群馬県が日本を代表して参加することで、始動人育成に向けた教育イノベーションの施策の立案に活用してまいりたいと思います。
以上、今回の補正予算は、群馬県として、国の緊急対策を活用し、生活支援、産業支援などを実施することに加え、新しい群馬県を切り開くための将来のイノベーション創出に向けた未来への投資も盛り込ませていただきました。直面する様々な困難を乗り越えて、群馬県の飛躍を目指すためのこうした政策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
◆大和勲 議員 知事、ありがとうございます。
様々な支援策を検討いただいて、これから実行していただくということでございますので、これから細かい事業内容について確認したいと思いますので、知事、ありがとうございました。
次に、生活こども部長、お願いします。
○星名建市 議長 生活こども部長、答弁席へ。
(上原美奈子生活こども部長 登壇)
◆大和勲 議員 生活こども部長には、今回の追加補正予算で生活困窮者等への支援として、低所得のひとり親世帯向けの給付金が1億2,900万円計上されました。先日のマスコミ報道では、油や小麦粉の急騰により、食品1万品目が年内に値上げ、もしくは値上げを予定しているというふうにありました。平均の値上げ幅は、13%に上がるようであります。家計に大きなダメージがあることが明らかになったわけであります。今回の給付金は、まさに生活に困っている方々への直接的な支援措置でありまして、大変ありがたいと思うわけであります。
そこで、この支援内容についてお伺いしたいと思います。
◎上原美奈子 生活こども部長 お答えいたします。
お尋ねの特別給付金でございますが、長期化するコロナ禍で失業や収入減に加え、食費等の物価高騰に直面する低所得のひとり親世帯に対し、全国一律に児童1人当たり5万円を支給するものでございます。
県では、町村部にお住まいの方を対象に支給し、市部にお住まいの方については各地で対応することとなります。このたびの補正予算案に町村分の対象児童、約2,500人分を計上いたしました。対象となる低所得のひとり親世帯のうち、令和4年4月分の児童扶養手当受給者の方には、申請がなくても6月下旬を目途に口座に直接振り込む予定でございます。このほか、遺族年金などの公的年金等を受給しているため令和4年4月分の児童扶養手当の支給を受けていない方、あるいはコロナ禍で家計が急変するなど、収入が児童扶養手当受給者と同水準になっている方については、お住まいの町村役場への申請により随時支給できるよう準備を進めているところでございます。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。
令和4年4月の児童扶養手当を受給している方には、申請がなくても支給を6月下旬に始めていただけるということで、大変早い対応をいただいておりますことを、まずもって感謝申し上げる次第であります。
今、部長からお話がありました公的年金受給者、それと激減してしまって低所得に陥ってしまった世帯、こちらの方は自動的ではなくて申請をしなくちゃいけないということで聞いておりますけれども、これらの方にしっかりと告知していくことが重要じゃないかなというふうに思っておりますけれども、県はその辺についてどのような対応を取っていくのか、お伺いできればありがたいと思います。
◎上原美奈子 生活こども部長 お答えいたします。
周知広報についてのお尋ねでございます。この給付金を必要としている方々に確実に届けるために、まず、県ホームページですとか群馬県デジタル窓口など、こういった広報媒体を活用して周知を図ってまいります。
また、県の保健福祉事務所や申請窓口となる町村役場、また、ひとり親支援施策を行っている県の母子寡婦福祉協議会のほか、年金事務所、こういったところにリーフレットを備えるなど、様々な関係機関と連携を図りまして、支給対象となる全ての方に本給付金がしっかりと行き渡るよう積極的に周知広報を行ってまいりたい、こう考えております。
◆大和勲 議員 しっかりとそういう方々に告知をしていただくということで大変ありがたく思っておりますけれども、知らなくて申請ができなかったということが一番悲しい状況でありますので、しっかりと周知徹底をお願いしたいと思います。
それと、支給に伴いまして、この基準ですけれども、いろいろな話を聞きますと、やりながら、こういうケースもある、ああいうケースもあるということで、そういうこともあるかと思いますので、ぜひその辺は、本当に困っている住民の皆さん、県民の皆さんの声を聞いていただいて、幅広く対応いただければありがたいと思います。
生活こども部長、ありがとうございました。
続きまして、産業経済部長、お願いします。
○星名建市 議長 産業経済部長、答弁席へ。
(大久保 聡産業経済部長 登壇)
◆大和勲 議員 次に、産業分野における原油価格・物価高騰対策についてお伺いしたいと思います。
先日の一般質問では、我が党の橋爪議員が原油価格・物価高騰で経営的に苦労している中小企業の支援を取り上げました。また、川野辺県議からは本県経済への影響について質問があり、答弁では、全国調査の結果、5,700社を超える国内企業から回答があり、8割以上の企業が経営にマイナスの影響があるとのことでした。
そこで、今回示されました経済支援対策の新ぐんまチャレンジ支援金及びデジタルイノベーション加速化についてお伺いしたいと思います。
なお、新ぐんまチャレンジ支援金については、橋爪議員の質問であったように、農業を含めた全職種が対象になるか、併せて御答弁をお願いしたいと思います。
◎大久保聡 産業経済部長 お答えいたします。
新型コロナウイルスの戦いに加えまして、原油・物価高、こういった負の要因が加わりまして、県内経済のさらなる停滞が懸念されているところでございます。こうした先を見通せない中で、努力を重ねられている中小企業の皆様方、取組を後押しするとともに、未来に向けた投資を促進するため、新たな支援策を設けたところでございます。
ひとつは、厳しい業況にある県内中小企業等を対象といたしました新ぐんまチャレンジ支援金でございます。この支援金の特徴は、従来の営業時間短縮等の影響による売上げの減少だけに着目したものとは異なり、ニューコロナ禍におけます新事業展開や省エネ対策等の事業継続に向けた前向きな投資に対してサポートさせていただくものであります。対象となりますのは、中小企業、個人事業者の方で、商工業者のみならず、農林事業者など、業種を限定せず幅広く支援してまいりたいというふうに考えております。支給額の上限は法人40万円、個人20万円、取組に係る事業費の範囲内で柔軟に対応していきたいと考えております。
もうひとつのデジタルイノベーション加速化事業は、県内経済の持続的な競争力強化に向け、最先端のテクノロジーやAI、ロボット等を活用しましたスタートアップを含みます官民共創のプロジェクトを支援するものです。
これによりまして、原油・物価高騰対策に資するビジネスモデルを構築し、新しい群馬を切り開いていきたいというふうに考えております。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。
まずは対象の職種問わずということで、農業も含めてという答弁がありました。大変ありがとうございます。
それと、この制度設計、主な事業内容ということで見させてもらいましたけれども、新ぐんまチャレンジ支援金につきましては、前向きな投資に係る取組を行うことというのが要件になっておりまして、ここは少し分かりづらいなというふうに思っておりますので、これについて改めて御答弁いただければありがたいと思います。
◎大久保聡 産業経済部長 新ぐんまチャレンジ支援金の対象となる前向きな投資というところでございます。
一例を挙げますと、LEDの導入、それからアプリを活用した資材管理など省エネやコスト削減につながる仕組みを導入したり、テイクアウト、それからインターネット販売などの販売方法の転換や新たなサービスの提供、また、高機能の換気・空調設備導入など、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた取組も想定をしております。
いずれの取組も幅広い業種を対象としていますことから、今お話ししました取組だけでなく、各業種の課題に対応した様々な事例が考えられると思っております。より多くの事業者の方々に御利用いただけるよう、業界団体、県のホームページなどを通じまして活用を呼びかけていきたいというふうに考えております。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。
この後、他党の会派等、また、このことについては質疑があるようでございまして、やっぱりそういうことからしても、少し、これだけだと分かりづらいと思いますので、ぜひこれから、その辺がしっかり分かるような告知もお願いしたいと思います。
産業経済部長、ありがとうございました。
続きまして、農政部長、お願いします。
○星名建市 議長 農政部長、答弁席へ。
(倉澤政則農政部長 登壇)
◆大和勲 議員 まずは、先々週、先週と、ひょう被害に遭われた方々にはお見舞いを申し上げる次第であります。
今日、早速、県議団総会で危機管理課、それと技術支援課長さんに来ていただきまして、現状の説明をいただいたこと、まずもって御礼を申し上げる次第であります。
しっかりとまた状況把握していただいて、また、自民党も部会等々を通じながら県民の皆さん、また、農家の皆さんの意見を吸い上げて、また要望等々で伝えていきたいと思いますので、よろしく御対応お願いしたいと思います。
それでは、質問に入っていきたいと思います。
農業分野における原油価格・物価高騰対策についてお伺いします。
先日の一般質問では、複数の議員から、ウクライナ情勢に係る農業分野への影響、農業政策などについて質問がありました。今回の追加補正予算では、配合飼料価格高騰対策支援と国産小麦生産向上に対する支援などが計上されております。これらの支援内容についてお伺いをしたいと思います。
また、先日、JAグループ群馬を中心とする10団体から、財政支援などが求められる要請書が山本知事及び県議会、自民党県連宛てに提出をされております。今回の追加予算は飼料への補助となっておりますので、生産資材、また、肥料への支援についてどのように考えているか、こちらについてもお答えをいただければありがたいと思います。
◎倉澤政則 農政部長 お答えいたします。
小麦やトウモロコシ等の穀物につきましては、世界規模での需要増加や各地で頻発する天候不順による不作、さらには、穀物生産大国でありますウクライナ及びロシア産の流通停滞等によりまして輸入価格が上昇し、価格高騰が続いております。家畜の配合飼料の原料となる飼料用トウモロコシや飼料用麦は、多くを輸入に依存しております。国では、こうした配合飼料価格の上昇が畜産経営に及ぼす影響を緩和するため、配合飼料価格安定制度を措置しておりますが、本制度による補金を加えても、昨今の価格高騰はかつてないほど畜産経営を圧迫しております。
こうしたことから、飼料価格高騰により、経営に大きな影響を受けている畜産農家を支援するため、5月補正予算に追加提案した配合飼料価格高騰対策支援により、配合飼料価格安定制度加入に係る積立金拠出負担を軽減し、畜産経営の継続、安定化を図ってまいりたいと考えております。
また、同様にその多くを輸入に頼っている食用小麦につきましても、国際価格が高騰している状況を国では国産小麦増産の転機と捉えまして、国産小麦産地生産性向上事業を立ち上げたところであります。
そこで、二毛作による麦の生産の盛んな本県ではこの事業を活用し、作付の団地化や営農技術の高度化に係る支援のほか、高性能な農業機械の導入により生産性向上を図るなど、農業経営の収益性を高めることにより、小麦の生産体制の強化を図ってまいりたいと考えております。
いずれにしても、穀物のみならず、肥料や燃油等の農業資材の国際価格の高騰は長期にわたるものと考えられることから、生産基盤の強化や省エネ栽培技術の普及等を積極的に進め、輸入に過度に依存しない生産体制を整え、農業経営の安定と本県農業の維持、発展に努めてまいりたいと考えております。
◆大和勲 議員 答弁ありがとうございました。
私も先般、後援会の幹部の方のところにお邪魔しましたけれども、専業農家でやっていまして、いつも行ってもそういう嘆きはないんですけれども、今回は、大和さん、肥料は高くなっているので、この辺をぜひ県のほうにも伝えてもらいたいなんていう話も伺いました。そういった意味では、原油高、また資材の高騰、大変困っている農家さん、多いかと思いますので、財源に限りがありますけれども、ぜひ寄り添っていただければありがたいと思います。
農政部長、ありがとうございました。
最後に、山本知事、お願いします。
○星名建市 議長 知事、答弁席へ。
(山本一太知事 登壇)
◆大和勲 議員 それでは、最後に5点目、経済協力開発機構(OECD)の社会情動的スキルに関する調査についてお伺いしたいと思います。
〔資料②提示〕社会情動的スキルとは、このパネルが示すとおりであります。OECDでは、広い視野、他者との交流、他者との協働、作業の能力、情動の抑制という5つの分野と、その分野に沿って、好奇心、創造力、社会性、情熱、ストレス耐性や楽観的な思考といった17の項目に整理しており、このような能力が社会情動的スキルと呼ばれております。
そこで、このスキルが求められる背景、群馬県としての狙いや効果など、この調査に参加するに当たっての知事の思いをお伺いしたいと思います。
◎山本一太 知事 御質問ありがとうございます。
大和県議は、特に御自分も幼児教育に携わっておられるので分かっていただけると思うんですけれども、一人ひとりの子どもには無限の可能性があると思うんです。ただ、子どもの能力というのは千差万別であって、なかなか簡単に私は評価できないというふうに思っているんです。にもかかわらず、戦後、特に大量生産、大量消費の日本の社会においては、子どもの評価はどうなされてきたかというと、学力と偏差値ですよね。それも、いい大学に入って、いい会社に入るための学力と偏差値、そういうことに優れた人が、何か人生の成功モデルみたいに見られてきていると。
これは、私はもう以前から、ちょっと違うんじゃないかと、ずっと思ってまいりました。ましてや、今みたいに変化の激しい時代ですから、学力も大事なのかもしれませんけれども、より求められる能力というのは、答えがない時代なので、自ら考えて生き抜く力とか、あるいは人が目指さない領域で動き出す力なんだと思うんです。そういう力を持った人を始動人ということで、今回、県でコンセプトを練り上げさせていただいて、一人ひとりの子どもには、全部、この始動人のかけらがあると、こういうことを強調させていただきました。
でも、ずっと前から、この学力と偏差値以外に子どもたちを評価する指標とか数値はないものだろうかと。そういうものが数値化できれば、どこをどうやって応援してあげたらいいのかということが分かると、こうずっと思っていたところに、今回、OECDの話が舞い込んできたということです。
今、そこに書かれている社会情動的スキルというと難しいんですが、大和県議も御存じだと思うんですけれども、少し前にIQとEQというのがはやりましたよね。IQというのは知能指数、EQのEはエモーションなので、心の知能指数、こういうふうに考えていただけるとすごく分かりやすいんじゃないかというふうに思っています。
もう一つ言うと、知事としての最大の野望といいますか、山本県政で目指してきたものは、地方から中央を変えるということなんです。群馬県が独自のモデルというものを発信して、それによって国の考え方を変えていくという点からいっても、今回の事業というものは、ものすごくそこに合致しているんじゃないかというふうに思っています。
大事なことは、何でOECDから声がかかったのか。国も、政府も参加していません。都道府県で参加しているところもありません。でも、ここは県議会の皆さんに認めていただいた予算で、ここ1、2年、本当に教育イノベーションをいろいろやってきて、初めてのSTEAM教育も全県で展開するとか、グローバル人材を育成するとか、こういうことをやってきたことが注目されていると。群馬県、ここ1、2年どうしちゃったのと、えらい元気じゃないかということで打診してきたと。これは、私は群馬県にとっては千載一遇のチャンスだというふうに考えています。
国際機関が着手した調査、これは新しい基準をつくる調査なんです。ここに群馬県が日本を代表して参加し、貢献すると、そのことによって得られる情報、それから知見、それからノウハウ、こういうものを我々の教育政策に生かしていく、始動人の育成に生かしていく、これ以上意義のあることはないんじゃないかというふうに感じておりますし、今、政府は参加してないと言ったんですけれども、政府は決して後ろ向きじゃありません。ちゃんと文科省とも調整をしておりますし、もう既にアドバイスもいただいているということも申し上げたいと思います。
大和県議、本当は、本調査は来年の4月なんです。ところが、OECDの規定で、この調査に参加するためには、9月に実地試験みたいなことをやらなければいけないということがあるので、ここで出さないと、なかなか間に合わないということで、大変申し訳なかったんですが、かなり緊急的に補正予算に積ませていただいたということです。
いずれにせよ、2年半、3年近く知事をやってきて思うことは、どんな状況下にあろうと一番大事なのはやっぱり子どもたちの未来であり、教育だと思うんです。こういうことにこそ、やっぱり投資すべきだと私はもう信じているので、ぜひこの事業については、全ての会派の県議の皆さんに賛成していただきたいなと思いますし、特に最大会派、自民党の政調会長である大和県議にはぜひ応援していただきたいなと、これが知事の熱い思いでございます。
◆大和勲 議員 知事、いろいろな考え方、教えていただきまして、ありがとうございました。
今、知事の話がありました教育の投資、私もこれは一番大切なんだなというふうに思っていますし、何といっても人が全てに関わってくるわけでありますから、ぜひこの教育の投資、しっかりと私も応援をしていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
なお、少し時間が余っておりますので、ひとつほどお伺いしたいと思います。
この社会情動的スキルというのは、生涯を通じて発達できるというふうに言われております。それと、この情動的スキルと認知的スキルはお互いに支え合っているということであります。そういった意味では、私、特に幼児教育に携わっておりますので、幼稚園、保育園、こども園、小学校、この連携というのが非常に重要じゃないかなと思っておりまして、小さいうちから始動人の育成のために、少し県のほうから私学のほうにも働きかけをしていただけると、知事が目指している始動人の育成、これにつながっていくんじゃないかなというふうに思いますけれども、その辺についてお答えいただければありがたいと思います。
◎山本一太 知事 ありがとうございます。
教育の問題にずっと携わってこられた大和政調会長からの御意見ですから、しっかり受け止めて参考にさせていただきたいというふうに思いますし、県としてできることはしっかり対応していきたいと、こう考えています。ありがとうございました。
◆大和勲 議員 以上で自民党を代表しての質疑を終了したいと思います。ありがとうございました。
令和6年10月13日 本会議 質疑
○星名建市 議長 大和勲議員御登壇願います。
◆大和勲 議員 皆さん、おはようございます。自由民主党伊勢崎市選出、本年度は政調会長を務めます大和勲でございます。9月の追加補正予算案について順次、通告に従って質疑したいと思います。
まず、健康福祉部長、よろしくお願いします。
○星名建市 議長 健康福祉部長、答弁席へ。
(歌代昌文健康福祉部長 登壇)
◆大和勲 議員 それでは、国ではエネルギー、食料品価格等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業所を支援するため、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を約6,000億円計上し、県にも配分があったというふうに聞いております。この交付金を有効活用して、県内の様々な分野の事業所等を支援すべきと考えます。
そこで、(1)物価高騰対策に取り組む医療・介護・福祉施設への支援についてお伺いしたいと思います。
〔資料①提示〕物価高騰の影響で経費が増加する中、公的価格等で運営をしている、こちらに書いてありますけれども、公的価格の制度ということで医療、それと介護、もちろん子ども、保育、そういった部分が公的価格で運営をされているわけであります。
こういった事業所においては価格転嫁ができないわけでありまして、医療・介護・福祉施設に対する支援策が盛り込まれましたが、制度設計についてお伺いしたいと思います。
◎歌代昌文 健康福祉部長 お答えをいたします。
議員御指摘のとおり、医療機関、介護等の福祉施設につきましては、国が定める診療報酬などの公定価格で運営されておりまして、物価高騰により経費が増加する中でも、利用者などに価格転嫁できず、厳しい経営状況となっております。
そのため、医療、介護などの関係団体からも物価高騰に対する支援要望が県にも寄せられているところでございます。
県ではこうした状況を踏まえまして、今般創設された国の電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を活用いたしまして、医療機関や介護等の福祉施設への支援金給付を含む物価高騰対策に取り組む医療・介護・福祉施設支援事業を実施することとし、補正予算を追加提案させていただいたところでございます。
物価高騰が続く中、各施設においては、継続的に経費削減などの施設運営の工夫が必要となることから、本事業では支援金の支給に加え、その申請に当たりまして、各施設で取り組んでいる、あるいは実施予定の物価高騰対策について報告を求め、取組の好事例を収集することといたしました。
県では、これら収集した取組事例をデータベース化し、ホームページで公表するなど、各施設が他の施設の取組を参考にして、さらなる対策につなげていけるよう支援をしていきたいと考えております。
県民が安心して生活するために必要な医療、介護などの施設が物価高騰の中でも安定した運営ができるよう、事業者、関係団体とも連携してしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
◆大和勲 議員 御答弁ありがとうございます。条件によって支援の額は違いますけれども、この支援策の肝は、何といっても、各施設でいかに経費削減をしているかという、その案を策定し、それを提出するということであります。
ざっと入所以外の施設数を今数えてみましたところ、1万か所以上が最低でもあるということでありますので、全員が、もちろん参加するかしないかは別でありますけれども、こういった施設からいろいろな経費削減の案が出てくるというのは大変参考になるわけでありまして、今、健康福祉部長からも答弁がありましたけれども、ホームページで公開をするということでございます。
私も子どもを預かる施設も運営しておりますけれども、どういうふうに福祉関係が経費削減に取り組んでいるか、こういったものを見ることによって大変参考になるなと思っておりますし、また今日、制度設計をちょっと見させてもらいましたけれども、通所でたしか20万程度だったというふうに思っていますけれども、うちのこども園が約1,000平米で、4月から9月まで6か月間、電気代が約20万上がっているということでありますので、40万、年間で上がった2分の1、20万、いい積算根拠でしっかり勉強されて積み上げているなと思ったところであります。
それと、先般、自民党のほうには、全国介護事業者連盟の県支部のほうからも、いろいろな交付金を使ってぜひ価格転嫁できない施設に応援をしていただきたいと、このような声が上がっておりますので、ぜひ早急にこの支援、また施設に届くように御尽力いただきまして、この質問を終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。
農政部長、お願いします。
○星名建市 議長 農政部長、答弁席へ。
(倉澤政則農政部長 登壇)
◆大和勲 議員 農政部長には(2)として、土地改良区における農業水利施設の電気料金高騰対策に対する支援についてお伺いをしたいと思います。
〔資料②提示〕県内各地の土地改良区も農業用水を農地に送るポンプ場、いわゆる揚水機場等のポンプに係る電気料金の高騰に苦労しておりますけれども、こちら、書いてありますけれども、揚水機場の簡単なイメージ図という形になっておりまして、このポンプを使って高地にあるところに水を運んでいく、これにはもちろん、こういったモーターを回さなくちゃいけないということで電気代がかかるというわけであります。
そういった部分では大変、土地改良区、苦労しているわけですけれども、今回、補正予算で計上された支援策についてお伺いをしたいと思います。
◎倉澤政則 農政部長 お答えいたします。
県内には、農業水利施設を管理する48の土地改良区がありまして、用水路や貯水池のほか河川から取水するための頭首工、取水量を調節するゲートなど、様々な施設により農地へ用水を供給しております。
議員御指摘のとおり、特に用水路より標高の高い農地へかんがいする場合には、揚水機や加圧機を稼働させる必要があるため、施設を管理する土地改良区では、電気料の高騰により大変苦しい運営を強いられております。
農業用電力の単価は、昨年の4月から今月までの1年半で2.1倍に跳ね上がっておりまして、県央地域の約6,300haをかんがいする県内最大の群馬用水土地改良区からは、組合員に節水を呼びかけるなど、電気料金の削減に努めているものの、前年度の1.5倍程度まで膨れ上がるおそれがあると聞いております。
このような土地改良区は、電気料金高騰の影響を受け、施設の整備や点検を先送りするなど運営に支障を来していることから、国の重点交付金を活用して電気料金高騰対策土地改良区重点支援事業を創設し、支援することといたしました。
支援内容は、電気使用量が多い揚水機を管理する10土地改良区を対象とし、電気料金高騰分の2分の1を補助するものであります。
なお、補助金の交付は、第1回を年内に、第2回を年度末に行うなど、土地改良区の実情に合わせ、きめ細やかな支援を考えております。
県といたしましては、農業用水の安定供給により、本県の多彩な農業を下支えしている土地改良区を支援し、農業者の安定した営農継続につなげてまいりたいと考えております。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。土地改良区、苦労されている方に2分の1の補助を出していきたいということでありました。
特に今部長のほうから答弁がありましたとおり、年内に1回、年度末までにあともう1回ということで、もう半年ですか、年度でいえば経過しているわけでありまして、そういった中で今部長の答弁があって、なかなか本来、修理するべきお金を使っていないというようなこともありますので、ぜひ早急にお願いできればありがたいというふうに思っておりますし、また農家さんの状況とすると、燃油や肥料、飼料、大変物価の高騰ということで苦労しているというふうに聞いておりますので、ぜひ手厚い農家さんへの支援、土地改良区の支援をお願いして、部長の質問は終わりにしたいと思います。ありがとうございます。
続きまして、グリーンイノベーション推進監、お願いします。
○星名建市 議長 グリーンイノベーション推進監、答弁席へ。
(須田恵理子グリーンイノベーション推進監 登壇)
◆大和勲 議員 次に、(3)といたしまして、電力価格高騰対策、再生エネルギー導入支援についてお伺いをしたいと思います。
ウクライナ情勢の長期化、円安、電力供給体制の不安定化により、今後も電力価格の高騰、もしくは高止まりが予想されます。
そこで、県内事業者等へのエネルギー価格高騰の影響緩和とさらなる再生エネルギー導入に向けてどのような支援を行うのか、お伺いしたいと思います。
◎須田恵理子 グリーンイノベーション推進監 お答えいたします。
現在、多くの県内事業者の方、あるいは県民の方がエネルギー価格の高騰の影響を受けているという状況にございます。こうしたエネルギー価格の高騰というのは先行きが見えないところがございまして、影響が長期化するというところも懸念されております。ですので、市場の動向あるいは社会状況にとらわれず、将来的にも安定的にエネルギーを確保する必要があると考えております。
こうした背景を踏まえて、再生可能エネルギー設備を導入して、エネルギーの地産地消を推進する、こうしたことで自主電源の確保等を通じて、県内企業の皆様あるいは県民の皆様のエネルギー経費の負担軽減、それから脱炭素化を同時に図ってまいりたいと、このように考えております。
このため、これまで県では、例えば長期低利の制度融資、あるいは共同購入事業、それから初期費用0円事業などを実施してまいりましたけれども、これらに加えまして、今回9月9日に国が電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金、これを創設したということを踏まえまして、この交付金を活用して補助制度を新たに設けて、再生可能エネルギーの導入を強力に後押ししていこうというものでございます。
具体的な支援といたしましては、中小企業の方に対しては、太陽光発電設備、1kW当たり4万円または5万円、蓄電池については1kWh当たり6万3,000円の補助を想定しております。また、住宅を所有する個人の方に対しては、太陽光発電設備で1世帯当たり5万円、また蓄電池については1世帯当たり10万円の補助を考えております。
なお、蓄電池については、夜間あるいは災害時にも電力供給ができるということでございますので、特に導入を促進したいと考えておりまして、補助単価のほうを手厚くするような設計としてございます。
◆大和勲 議員 御説明ありがとうございます。今やっています融資の部分、それと共同購入事業、それと初期費用0円事業に加えて、今回補正でこのような事業を進めていただけるということであります。
また、今推進監のお話がありましたとおり、災害、また夜間に対応できる蓄電池を手厚くするというのは、物自体も高いですし、大変すばらしい考えかなというふうに私も思っているところであります。
また、太陽光を設置したり蓄電池を購入したりという中では、やはり費用対効果も考えなくてはいけないのかな、もちろん、再生エネルギーですとかCO2削減という部分、環境の配慮もありますけれども、どうしても人間、生きていくためにやはり経済的な配慮というか、経済的な考えもあるかなというふうに思っています。
例えば5kWの太陽光を挙げると、一概には言えませんけれども、100万程度の経費がかかるということでありますので、例えば太陽光を入れた場合、自家消費をして月1万円低減できれば12万でありますから、約8年間でペイができるということでありまして、こういったことをしっかりとパンフレットですとかホームページでアピールすることが、この補助金を使うということもそうでしょうけれども、やっぱり太陽光の設置にも促進をするというふうに私は思いますけれど、それについては推進監、どのようにお考えでしょうか。
◎須田恵理子 グリーンイノベーション推進監 ありがとうございます。
御指摘いただきましたように、この制度を活用していただく、さらにそこから先、再生可能エネルギーの導入を促進していくというためには、こうした制度の中身ももちろんですけれども、再生可能エネルギーを導入することのメリット、環境面でのメリット、あるいは経済的なメリット、そういうものをきちんと発信することが重要であるというふうに考えております。
今回も市町村、あるいは関係の事業者さん、団体などと協力をしながら、御提案のあったような情報も含めてアピールしてまいりたいと、このように考えております。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。特に今回、中小企業さんにも支援ということでありまして、大企業ですとこういったシミュレーションを立てられるスタッフもいるのかなというふうに思いますけれど、中小企業さん、なかなかそこまで手が回らないということもありますので、まさしくDXという部分もありますから、例えば県のホームページで、こことここを入力すれば変わっていくんだ、そういったことも考えられるかなと思っていますので、ぜひ太陽光の設置の促進、また再生エネルギーの促進をお願いしまして、推進監には質問を終わりにしたいと思います。ありがとうございます。
続きまして、戦略セールス局長、お願いします。
○星名建市 議長 戦略セールス局長、答弁席へ。
(相川章代戦略セールス局長 登壇)
◆大和勲 議員 次に、(4)愛郷ぐんま全国割についてお伺いしたいと思います。
先般の一般質問において、我が党の伊藤総務会長の愛郷ぐんまプロジェクトの経済波及効果に関する質問に対して、県からは、事業費が約144億に対して約4.5倍の647億円の経済効果があったというような答弁がありました。まさしくこれは大きな価値があった事業であるということで証明されたわけであります。
〔資料③提示〕そこで、一昨日からは全国旅行支援、本県では愛郷ぐんま全国割がスタートしたわけであります。パネルでも概要のほうは、おおむね県民割と全国旅行支援、どういうような違いがあるかということでパネルで簡単に明示をさせていただきましたが、この変化について詳しく御説明をいただければありがたいと思います。
また、いつまで実施し、これも今日、上毛新聞にも心配事でありましたけれども、12月、たしか20日までというような記事もありましたけれども、これについて改めて、またどのぐらいの利用者数及び経済効果を見込んでいるのかお伺いしたいと思います。
◎相川章代 戦略セールス局長 お答えいたします。
全国旅行支援事業であります愛郷ぐんま全国割は、これまで行ってまいりました愛郷ぐんまプロジェクト、いわゆる県民割事業とは大きく3点ほど変更がございます。
まず1点目なんですけれども、割引対象者の範囲でございます。県民割事業では、直近では関東広域ブロック内の10県のみが対象でありましたけれども、今回の愛郷ぐんま全国割では、割引対象者が全国へと拡大をされました。
2点目は、割引の内容でございます。これまで50%以内とされておりました旅行費用の割引率が40%に、また交通付き宿泊旅行商品、いわゆるパック旅行という枠が新たに創設をされまして、1泊当たり上限8,000円まで割引を受けられます。
また、クーポンの額も県民割事業の一律2,000円から、平日が3,000円、休日が1,000円となりまして、使用範囲も県内全域へと変更となっております。
3点目は、宿泊予約時に割引利用の登録が必要となった点でございます。全国割では、宿泊施設に直接予約をいただく場合には、同時にステイナビという専用のウェブサイトにおいて割引利用を登録する必要がございます。
なお、旅行会社あるいはOTAと呼ばれる旅行サイトからの予約の場合は、割引利用の登録は必要ございません。
議員お尋ねの実施期間につきましては、このたび国から新たな財源の交付を受けたことで、12月までの予約受付が可能と判断しております。議会からの御承認をいただき次第、他の都道府県と同様に12月20日までの利用受付としていきたいと考えております。これにより、利用者数は宿泊と日帰り旅行合わせて約115万人、経済波及効果としては約505億円を見込んでおります。
◆大和勲 議員 局長、説明ありがとうございました。
今局長から、大きく3点ほど県民割と変わる点がありますよということでした。
1点目は、こちらの対象が全国まで広がったということが1点。
それともう2点目は、この割引率、50%だったけれども、40%になりますよということであります。それと、パック料金は8,000円、上記以外は5,000円ということでありまして、パック料金の場合は2万円以上を超えれば8,000円いただけるという形になります。また、上記以外の場合は1万5,000円だと5,000円、1万2,500円だと5,000円という形になってくると思います。
またクーポンにおきましても、今までは2,000円で、これは発行した市町村に限るということでありましたけれども、今回は平日は3,000円、休日は1,000円、分散化という狙いもあるようでございますけれども、これは県内全域で利用が可能であるということでありまして、例えば伊香保で泊まってクーポンをいただいた場合においても、例えば前橋でも使えるという形になっておりますので、こちらの部分もそういう点で利便性が広がったということであります。
もう1点は、私なんかは割と直接宿を予約するわけでありますけれども、そうした場合はステイナビという登録サイトに登録をしなくてはいけない。ここが非常に今回、仕組みとするというか、意識とすると変わっているなと、今までの愛郷ぐんまプロジェクトと変わっているなというふうに思っておりますので、今県の専用のホームページ等々でも御周知いただいておりますけれども、しっかりとこのステイナビの登録をしてもらう、これは必須というふうに聞いておりますので、ぜひそちらの啓発もいただきますことをお願いして、この質問は終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
山本知事、お願いします。
○星名建市 議長 知事、答弁席へ。
(山本一太知事 登壇)
◆大和勲 議員 予定どおり6分時間を確保できましたので、最後に(5)番といたしまして、マイナンバーカード取得促進についてお伺いをしたいと思います。
国では、マイナンバーカード普及率に応じて交付金申請にペナルティーを与える動きもあるが、マイナンバーカードの取得促進を今後どのように進めるか、知事の思いをお伺いしたいと思います。
◎山本一太 知事 大事な御質問ありがとうございます。
安孫子県議の一般質問でもお答えをいたしましたが、国からは交付金の採択に当たってマイナンバーカードの普及状況を勘案するという方針が示されております。
会見等で申し上げましたが、マイナンバーカードという国家的な政策を推し進めるに当たり、任意であるにもかかわらず、交付金の算定に罰則的な取扱いをして、結果として都道府県に進捗の責任を負わせるみたいなアプローチは間違っていると思います。これはぜひ改めていただきたいと思いますし、これは群馬県の意見として、今後も国にしっかりお伝えをしていきたいというふうに考えています。
しかし、そうはいっても、マイナンバーカードを普及させていくことは、デジタル先進県を目指す群馬県にとっても、また国全体のデジタル化を推進するためにもこれは非常に重要ですし、これは不可欠だというふうに認識をしています。
最も大事なことは、もう何度も申し上げているように、まずはカードの利便性を向上させるということだと思うんですけれども、現段階ではあまり国民とか県民が利便性を感じていない状況にあります。
しかしながら、将来的には必ずこれは役に立つと、県民にとっても群馬県にとってもプラスになるものだというふうに知事としては考えています。
また、国が全面的に推進するという方針を示している中で、群馬県の低い取得率が市町村、さらには県民の不利益になることは、これは知事としては避けなければいけないというふうに感じています。
そこで、県としても市町村とともにカード取得促進に取り組むために、県下一斉に申請を促進するキャンペーンを実施したいと考えています。
具体的な取組としては、県内各地の商業施設等でカード申請をサポートするブースを県が開設する。写真を無料で撮影したり、申請書の記載をサポートすることで申請のハードルを下げていくということを考えています。
また、マイナンバーカードを取得した県民の皆さんに、県産の農畜産物や特産品を抽せんでプレゼントする企画も実施をし、あらゆる手段を使って取得促進につなげていきたいと考えています。
これまで知事として、いろいろ理由はありましたが、先頭に立ってこなかったことは反省しております。これは、これからは知事が先頭に立って、市町村としっかり連携、協力しながら、マイナンバーカードの取得促進に取り組む覚悟です。
また、来年は県議御存じのとおり、G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合の県内開催も予定されています。日程も河野大臣のほうから発表がありました。
マイナンバーカードの取得率を含む県のデジタル化については、河野太郎デジタル担当大臣、寺田総務大臣とも連携を図りつつ、政府と一丸となって取り組み、目に見える成果を出してまいりたいと思います。
デジタル担当閣僚会合には、恐らく3人の大臣が来るだろうということで、これは河野大臣、西村大臣、寺田大臣ということで、先週末に西村大臣が来る予定だったんですけれど、急遽キャンセルになって残念でしたが、今週末には河野大臣も参りますので、とにかく大臣とはしっかり連携を取りながら進めていきたいと思います。
そのためにも、今回、県議会に上程した議案をぜひ議決していただきたいというふうに思います。
実は、自民党の1期の皆さん10名の方々には、先日、会合にお招きをいただいたので、そこでもしっかりとお願いをさせていただきましたが、ぜひ県議の皆さんにもカード取得促進に向けて力強い応援をいただければ大変幸いだというふうに考えております。
◆大和勲 議員 知事、ありがとうございました。この取得は任意であるけれども、県民が不利益を被らないように、知事が先頭に立って頑張りたいという思いだったというふうに思っております。
そして、今話がありましたけれど、なかなかマイナンバーカードを持っても利便性が上がらないというようなお話でありました。
しかしながら、この取得率を上げていくためには、これからいろいろな手法を国も考えてくるんだろうなと思っておりまして、昨日、おとといと話題になっているのは、令和6年の秋に健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一体にしたいというような話もありましたので、ぜひそういった動きもありますので、やっていただければありがたいなというふうに思っております。
また、偏りがないように、保有している方、また新たに申請する方にも約7,700万計上していただいておりますので、しっかりと偏りがないような御支援をいただければありがたいと思います。
それと、今県議会議員に対しても知事の協力というようなお話がありました。私も11月5日、後援会メンバー約400名が集まる会合がありまして、知事にも出席をお願いしておりますので、ぜひ、2分ぐらいの短い挨拶だと思いますけれども、知事からもマイナンバーカードの取得をお願いできればありがたいというふうに思っているところであります。
以上で私の質問は終わりにしたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
令和6年12月5日本会議 質疑
星名建市 議長 大和勲議員御登壇願います。
◆大和勲 議員 皆さん、おはようございます。自由民主党、本年度政調会長を務めます大和勲でございます。
順次、質疑をしていきたいと思います。
まず山本知事、よろしくお願いいたします。
○星名建市 議長 知事、答弁席へ。
(山本一太知事 登壇)
◆大和勲 議員 それでは、まず(1)といたしまして、失礼しました。愛郷ぐんま全国割についてお伺いをしていきたいというふうに思っております。
まず、(1)としまして、これまでの経済効果についてお伺いをします。
愛郷ぐんま全国割が10月11日より開始されましたが、経済効果についてはどのように捉えているのかお伺いしたいと思います。
◎山本一太 知事 御質問ありがとうございます。
群馬県では、コロナ禍で疲弊した地域経済の早期回復を図るために、経済波及効果というものが期待される裾野の広い観光産業の支援に取り組んでまいりました。令和2年5月に緊急事態宣言が解除された際に、群馬県議会の御理解をいただきつつ、全国に先駆けて愛郷ぐんまプロジェクトというものを展開をいたしました。プロジェクトを実施するに当たっては、一律5,000円とするなど、県民に分かりやすく、利用しやすい制度となるように心がけました。
また、度重なる感染拡大による中断に対しても、状況を見極めて、いち早く再開をし、地元市町村や観光協会とも連携しながら、新たな観光スタイルであるマイクロツーリズムを推進いたしました。そのことによって、群馬県民に愛郷ぐんまプロジェクトというものが浸透したというふうに思っています。
そうしたことの効果として、例えば令和2年当時の延べ宿泊者数、これは6月から7月までですが、全国平均が前年比で3割を割る中、群馬県は5割を超え、全国1位となるなど、大きな成果を上げることができました。
また、感染防止対策を実施しつつ、経済活動を止めないという強い思いで、令和4年5月から実施した愛郷ぐんまプロジェクト第5弾を、この10月にスタートした愛郷ぐんま全国割まで、切れ目なくつなげてまいりました。利用対象者が全都道府県民に拡大された愛郷ぐんま全国割の経済波及効果ですが、実施期間中、これは10月の11日から12月の27日までということになりますが、この利用者数を、宿泊と日帰りを合わせて約95万人と見込んでおります。そこから経済波及効果は約420億円というふうに推計しております。
令和4年の7月から8月の観光庁の宿泊旅行統計調査によると、観光目的の延べ宿泊者数が、コロナ前の8割から9割まで回復してきたことが分かります。観光地には、今、全国各地からお客様が訪れており、そのにぎわいもコロナ以前に確実に近づいてきているということを感じております。事業者の方々からも、ようやく未来に向けて前向きな気持ちになれたというような声も届いておりまして、私も大変その点をうれしく感じております。
こうした観光需要喚起策の切れ目のない実施により、県内経済は確実に回復はしてきていると捉えておりますが、まだコロナ前の水準に戻っているとは言えないと思います。さらなる継続した支援が必要であると考えています。まずは年内にしっかり事業を実施するとともに、年明け以降の実施についても、国の方針が示され次第、早期にスタートできるように準備を進めてまいりたいと考えております。
◆大和勲 議員 知事、答弁ありがとうございました。420億という大変経済効果があったというお話でありました。この観光産業、大変裾野が広いということでございますので、知事におかれましては引き続きの御支援をお願いして、質問は終わりにしたいと思います。ありがとうございます。
戦略セールス局長、お願いします。
○星名建市 議長 戦略セールス局長、答弁席へ。
(相川章代戦略セールス局長 登壇)
◆大和勲 議員 続きまして、(2)といたしまして、年明け以降の全国割の事業内容についてお伺いしたいと思います。
観光庁は、11月25日、全国旅行割を12月27日宿泊分まで延長し、年明け以降も、内容を変更し、観光需要喚起策を実施すると発表いたしました。本県も、その制度を活用し、愛郷ぐんま全国割、旅行割を実施するわけでありますが、〔資料①提示〕こちらのほうにパネルを用意しまして、県民の皆様には分かりやすいように、現状の制度と年明け以降の割引制度の概要や違いについて、局長にお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
◎相川章代 戦略セールス局長 お答えいたします。
お尋ねいただきました愛郷ぐんま全国割につきましては、割引率や割引上限額など、国による全国一律の制度内容となっておりまして、年明け以降も引き続き、国が示す方針に基づいて実施することを予定しております。
先ほど議員からお話ありましたように、先月25日に国から、年明けは、今後の観光需要の回復を見据えながら、段階的な出口戦略として、急激な変動緩和を図るために、制度を変更して実施すると発表がございました。
発表されている主な変更点は大きく3点ございます。まず1点目は割引率でございます。現在の40%が、年明け以降は20%となります。
2点目は割引上限額です。交通付き旅行商品、例えば新幹線と宿泊を組み合わせたパッケージツアーなどは、上限8,000円が5,000円に、宿泊のみの場合、また日帰り旅行は上限5,000円から3,000円に引き下げる形になります。
3点目は地域クーポンの額でございます。休日の1,000円は変わりはないんですけれども、平日が3,000円から2,000円となります。さらに、クーポン券につきまして、現在は紙のクーポンを発行しておりますけれども、年明け以降は電子クーポンの発行が基本とされております。これにつきましては、スマートフォンをお使いでない場合でもクーポンの利用ができるよう準備をしていきたいと考えております。
年明け以降につきましては、ワクチン接種などの割引要件については変更はございません。そういうふうに国のほうは言っております。ただ、割引制度、割引率などが変更になりますので、変更に伴う混乱が生じないように、しっかりと御案内をしていきたいと考えております。
◆大和勲 議員 答弁ありがとうございます。今、局長からお話がありました、まず大きな違いが年明け以降に3つありますということで、1つは割引率が40%から20%になりますよということであります。それと上限額が、交通付きにつきましては8,000円から5,000円、上記以外は5,000円から3,000円ということが2点目であります。それと、地域クーポン券におきましても、休日は変わりませんけれども、平日は3,000円から2,000円になりますということと、もう1つは、年明け以降は電子クーポンを基本的に、いわゆる宿泊業者さんの負担を軽減するためにということで、そういう措置が取られるというふうに聞いておりますし、今、説明があったところであります。また、今御案内がありましたとおり、そういった対応ができない方もいらっしゃいますので、その辺、ぜひ丁寧な対応が取れるようにお願いを申し上げる次第であります。
また、年明け以降、いつ実施するかというのが大変重要なことになるというふうに思っておりますが、この辺の発表についてはどのように考えているか、お伺いしたいと思います。
◎相川章代 戦略セールス局長 お答えいたします。
年明けの実施時期でございますけれども、国が感染状況を見極めて判断するというふうにしてございます。その公表は、事業開始の3週間前には行いたいというふうに伺っております。先ほどの知事の答弁にございましたように、群馬県としては、まずは年内にしっかりと事業を実施するとともに、年明け以降の実施についても、国の方針が示され次第、早期にスタートできるよう準備を進めてまいりたいと考えております。
◆大和勲 議員 年明けの事業については3週間前に発表したいというお答えでありました。
そういった中で、次の質問というか、再質問させていただきますけれども、11月25日以前に、観光庁の発表があった前に予約した旅行、例えば12月21日から27日という部分については対象になるのかならないのかお伺いしたいと思います。また、対象になった場合の対応についても併せてお伺いしたいと思います。
◎相川章代 戦略セールス局長 お答えいたします。
年内延長分の12月27日までの旅行につきましては、今年の10月の全国割が開始した時点と同様の取扱いとなります。方法として2つありまして、宿への直接予約の場合、これは専用のステイナビというアプリに登録をいただくことが必要になります。また旅行会社やOTAからの予約の場合は、それぞれの会社にお問合せいただくよう御案内をしております。
なお、年明け以降の取扱いにつきましては、こちらはまだ国のほうが取扱いを公表しておりません。明らかになり次第、御案内をしてまいりたいと考えております。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。基本的には、年内、12月21日から27日分は対応ができそうだということで、ただし個人的に取った場合は、ステイナビのほうで再度登録し直すということでありまして、もう1点、旅行会社を通したものは旅行会社に伝えるということであります。
また、今、話がありましたとおり、年明け以降、いつやられるかというのはまだ未定なわけでありますから、年明け以降については、その状況を見てという答弁でありましたので、まずもってしっかりと県民の皆さんに御周知いただきますことをお願い申し上げます。
続きまして、(3)割引期間延長に伴う予算対応についてお伺いをしたいと思います。
年内の延長分と年明けの実施分の予算対応はどうなっているのかお伺いします。
◎相川章代 戦略セールス局長 お答えいたします。
年内の12月27日までの延長分につきましては、前回の議会、令和4年第3回前期定例県議会で議決いただきました予算で対応可能と見込んでおります。また、年明け以降の実施分につきましては、今回上程をさせていただきました補正予算、それと年内実施分の執行残が出ましたら、そちらを財源として、併せて実施をしていきたいと考えております。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。年内予算が終了する、非常に好調だということでありましたので、終了する場合があるかと思いますけれども、その場合についてはどのような対応になるかお伺いしたいと思います。
◎相川章代 戦略セールス局長 お答えいたします。
先ほどお答えしましたように、年内実施分は、これまでの執行状況から既決予算で対応可能と見込んでおりますけれども、もし既決予算を超える利用が見込まれる場合につきましては、今回上程をさせていただいた補正予算で対応していく考えでございます。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。今、局長からは、年内分については予算が終了しても対応ができるということでございますので、県民の皆さんにおいては、予約ができればしっかりと全国割が利用できるということでありますので、ぜひそういったこともお伝えいただければありがたいというふうに思っております。
次に、(4)現状の予約状況や予算執行状況についてお伺いします。
報道では予約が取りづらいとの報道もありますが、状況はどうか、また併せて予算執行状況についてもお伺いしたいと思います。
◎相川章代 戦略セールス局長 お答えいたします。
議員御指摘のとおり、一部旅行会社やOTAサイトなどでは、各社に配分をしました予算枠の上限に達しているということで、割引適用の予約受付が停止となっているところがあるというふうに承知はしております。
一方で、宿泊施設への直接予約、この際には、割引クーポンの発行の登録を行う、先ほど御紹介しましたステイナビというウェブアプリがあるんですけれども、こちらにはまだ余裕がございますので、週末など、満室に近い状態の宿泊施設はあるものの、お部屋が空いているところの予約は可能となります。このような情報については、愛郷ぐんま全国割の公式ホームページがございますので、そちらのほうでも周知を行っていきたいと考えております。
なお、予算の執行状況でございますが、12月2日時点での利用実績、それと12月27日までの既に予約されている分が全て使われることを想定しまして、現時点で約87%の執行の見込みと捉えております。
◆大和勲 議員 ありがとうございます。予約のほうは、週末はちょっと厳しいところもありますよということと、直接取る部分については可能性があるということでありました。
また、今、質問をさせてもらった部分で、年内については、基本的に予約が取れれば対応が利くと、年内といっても27日までですけれども、そういうことでありますので、しっかりと、せっかくいい制度でありますし、1年の疲れを取るという意味もあるかと思いますので、この制度を周知いただければというふうに思っております。
最後に、(5)といたしまして、これから新型コロナウイルス第8波、またインフルエンザも流行が予想されるという中で、新型コロナウイルス等感染拡大時の対応について、どのような対応を予定しているかお伺いしたいと思います。
◎相川章代 戦略セールス局長 お答えいたします。
愛郷ぐんま全国割のような全国旅行支援事業につきましては、都道府県ごとに、その実施の判断をするということとされております。群馬県といたしましては、新型コロナウイルス対策の当初から一貫をしまして、徹底した感染防止対策を取りつつ地域経済を回すことを掲げ、対応してきたところでございます。引き続き、旅行される方には、混雑を避けるなど、基本的な感染対策への御協力をお願いしたいと考えております。
なお、愛郷ぐんま全国割の実施判断につきましては、病床使用率など、その時々の感染状況を総合的に勘案をし、対応していくことになると考えております。
◆大和勲 議員 ありがとうございました。その時々で判断をしながらということでありますが、1つは予約ということもありますので、その辺の部分、不利益が出ないような、なかなか難しい部分もありますけれども、ぜひそういったことも御配慮いただければありがたいなというふうに思っているところであります。
いずれにしましても、この制度、今、冒頭、話がありましたけれども、出口戦略の部分もあって、少し割引率も減らしていこうということでありますけれども、何か花見まで大変厳しい、年明けは厳しい状況なんだというような業界の話がありますので、この全国割を使っていただくことが、宿泊業者、また裾野の広い事業者を支援する制度だと思いますので、しっかり告知をしていただきますことをお願いしまして、戦略セールス局長の質問は終わりにしたいと思います。
以上で私の質疑は終了したいと思います。(拍手)