こども未来・県民総活躍に関する特別委員会での質疑 平成28年12月12日(月)

生活保護世帯の就労支援について

大和委員
生活保護世帯の分類は、高齢者、母子、障害者、傷病者、それらに属さない「その他世帯」に分類される。特に、「その他世帯」は、働くことが可能な人も含まれている。直近の県内の被保護世帯数、被保護人員、世帯類型別の割合はどうか。

平井健康福祉課地域福祉推進室長
平成28年10月現在の被保護世帯数は12,243世帯、被保護者数は15,189人となっている。また、世帯類型別では、保護停止世帯を除き、高齢者世帯が55.7%と半数以上を占め、稼働年齢層を含む「その他世帯」が14.9%、傷病者世帯が14.2%、障害者世帯が11.5%、母子世帯が3.7%となっている。

大和委員
過去3年間の「その他世帯」の割合の推移はどうか。

平井健康福祉課地域福祉推進室長
平成27年度が15.1%、26年度が15.8%、25年度が15.9%となっている。

大和委員
「その他世帯」は働ける可能性があるため、そういう方の就労支援は大切で、支援体制も充実させるべきだと考える。被保護者就労支援事業、被保護者就労準備支援事業の2つの事業の内容はどうか。

平井健康福祉課地域福祉推進室長
就労支援事業は、各福祉事務所において、被保護者の自立促進を図るため、就労支援員又は自立支援員を配置し、病気や障害等就労に支障のない方に対し、求職活動への同行訪問を始め、履歴書の書き方、面接の受け方を指導している。また、就労準備支援事業は、すぐに就労支援に入れない被保護者に対して、規則正しい生活を送るための訓練のほか、挨拶や基本的なコミュニケーション形成に向けた支援、職場見学、就労体験などを実施している。

大和委員
就労支援員及び自立支援員には、どのような人が就いているのか。

平井健康福祉課地域福祉推進室長
行政やハローワークのOBなど、就労支援の趣旨や制度を理解している者が嘱託職員として対応している。

母子家庭等自立支援給付事業について

大和委員
母子家庭等自立支援給付事業の3つの事業内容はどうか。

野村児童福祉課長
「高等職業訓練促進給付金事業」は、ひとり親家庭の父、母が、看護師等の資格取得のため、養成機関で修学する間、生活安定のため、給付金を支給する制度である。「母子家庭等自立支援教育訓練給付金事業」は、就労を目指すひとり親家庭の父・母を対象に、ホームヘルパー養成講座や医療事務講座など教育訓練講座受講のための費用の一部を給付金として支給する。また、「ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業」は、ひとり親家庭の親又は子が、高卒認定試験合格のための対策講座を受講し修了した際及び高卒認定試験合格時に、給付金を支給するものである。

大和委員
「高等職業訓練促進給付金事業」について、資格は、看護師、介護福祉士、保育士以外では、どのような資格が対象となるのか。

野村児童福祉課長
法令の定めにより養成機関において1年以上のカリキュラムを修業することが必要とされている資格であれば対象となる。他の代表的な資格としては、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、調理師、製菓衛生師等がある。

大和委員
制度利用者数及び上位を占める資格は、どうなっているか。

野村児童福祉課長
平成27年度は、町村部では33名、市部では154名、県全体では187名が受給した。また上位を占める資格は、准看護師又は正看護師資格が9割以上を占めている。

大和委員
その資格を活かして、実際に就職できているか。

野村児童福祉課長
27年度末卒業者は、県が所管する町村部では17名おり、すべて看護師として病院等に勤務している。

大和委員
これらの事業の周知はどのように行っているか。

野村児童福祉課長
毎年度、ひとり親家庭支援施策をまとめた案内パンフレットを作成し、市町村で児童扶養手当申請や8月の児童扶養手当現況届受付の際にパンフレットを配布し、周知を図っている。