環境農林常任委員会での質疑 平成30年10月1日(月)

◆大和勲 委員
ESCO事業について伺いたい。今回、事業を導入する館林美術館の進捗状況及び参加表明事業者数はどうか。

◎品川 環境エネルギー課長
本年8月に公募を開始し、複数の事業者から参加表明を受け付けた。現在は、参加表明に基づき提案書を受け付けているところであり、10月末までに提案審査会で審査を行ったのちに、最優秀提案事業者を決定する予定である。

◆大和勲 委員
事業導入による省エネ効果はどうか。

◎品川 環境エネルギー課長
公募での提示条件は、省エネ率が10%以上としているが、二酸化炭素削減量等は各事業者の自由提案としている。

◆大和勲 委員
先進自治体である大阪府の話では、学校を複数校まとめて実施することで、単体でなかなか事業者の手が上がらないところでも、手が上がる可能性が出てくるという話を聞いた。群馬県においても、ESCO事業の実施について県警や教育委員会へ積極的に働きかけてほしいと思うが、現状はどうか。

◎品川 環境エネルギー課長
導入可能性調査の実施にあたり、県警、教育委員会など知事部局以外が所管する県有施設も含めて事業導入の働きかけを行っている。また、大阪府の学校を複数まとめて実施する事例について話があったが、大阪のような建物が集約されている等の状況とは異なり、群馬県では県立女子大を例にみても、広い敷地に建物が点在している上、効果の出やすい夏・冬に長期の休みとなることから、学校への導入は難しい面がある。しかし、他県等の先進事例を把握し、取り入れられるものがないか検討していきたいと考えている。

◆大和勲 委員
太陽光発電の規制等の状況について伺いたい。設備導入に係る県内の規制状況はどうか。

◎品川 環境エネルギー課長
国は、「事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)」を改定し、周辺環境調査、地域との関係構築、維持管理や廃棄計画などの条件を強化したところである。
県としては、市町村と連携しながら、事業者が国のガイドラインを遵守するよう、一層の周知徹底を図って参りたい。なお、市町村においては、地域の実情に合わせて設置基準や事前協議の手続を定めた条例や要綱を制定し、環境保全等に努めている。

◆大和勲 委員
国においては、環境影響評価法に太陽光発電施設を対象施設とすべきか検討しているとのことであるが、その取組状況はどうか。また、県では、太陽光発電施設の環境影響評価条例への適用について、どのように考えているのか。

◎松下 環境政策課長
国においては、本年8月に「太陽光発電施設等に係る環境影響評価の基本的考え方に関する検討会」を設置し、1年程度を目処に、太陽光発電施設の対象事業への追加等を検討するとのことである。なお、県においては、現在は太陽光発電施設は条例対象事業となっていないが、国の取組状況等を見ながら、今後検討したい。

◆大和勲 委員
ごみの減量について伺いたい。1人1日当たりごみ排出量のここ数年の傾向はどうなっているか。

◎木島 廃棄物・リサイクル課長
本県における1人1日当たりのごみ排出量は、1,005g(平成28年度)で、全国ワースト5位である。
ここ数年の傾向は、広報啓発等の推進により、平成26年度1,051gから46g減と、全国平均を上回るペースで着実に減量が進み、全国平均との差も縮まってきている。
なお、第二次群馬県循環型社会づくり推進計画で掲げた目標(平成31年度までに913g以下)の達成には、もう一段の取組強化が必要であると考えている。

◆大和勲 委員
生ごみ減量に向け、どのような普及啓発活動を行っているか。

◎木島 廃棄物・リサイクル課長
生ごみ減量に向けて、「3キリ運動」や「30・10運動」の実践を、広報資料やメディア、県ホームページや普及啓発冊子などを活用して積極的に呼びかけている。
平成30年度からは、県環境アドバイザーとの連携を強化し、講演会で県の取組を紹介したり、イベントで広報資料を配付するなど、きめ細かな広報啓発を行っている。

◆大和勲 委員
ごみ減量化の先進県である福井県に話を聞いたところ、福井県では福井県連合婦人会と共同啓発活動を行っているとのことであった。婦人会など家庭を熟知している団体との連携が効果的と考えるがどうか。

◎木島 廃棄物・リサイクル課長
婦人会など、日々の生活の中で地域や暮らしの視点に立った活動に携わっている方と協働して、生ごみ減量に向けた啓発等を実施することは効果的であると考える。福井県など先進県の例も参考にしながら、地域団体との連携のあり方等について今後研究していきたい。

◆大和勲 委員
ぐんまちゃんの食べきり協力店の概要と現在の登録件数はどうなっているか。

◎木島 廃棄物・リサイクル課長
平成29年9月から、食べ残しや売れ残りによる食品の廃棄を減らしていくお店を「ぐんまちゃんの食べきり協力店」として登録している。
現在の登録件数は247件である。登録店舗の拡大に向け、飲食店組合やホテル旅館組合などの企業組合、他所属で実施する「地産地消推進店」等と連携して、当該制度を広めていきたい。

◆大和勲 委員
生ごみの水きりが効果的であると考えるが、どのような取組を行っているか。

◎木島 廃棄物・リサイクル課長
生ごみの水きりは、比較的簡易に、かつ確実に重量を減らすことができることから、ごみの減量には非常に有効であり、県では「ぐんまちゃんの3キリ運動」として、使いきりや食べきりと併せて、県民に対して積極的に普及啓発をしている。
なお、先進的・効果的事例は、機会を捉えて市町村や県民に対して情報提供していきたい。