ぐんまの暮らしづくりに関する特別委員会での質疑 平成29年12月12日(火)

交通まちづくり戦略(仮称)について

大和委員
東武伊勢崎線の剛志駅は、無人駅である一方、年間25万2千人ほどの利用があり、利便性向上の可能性のある駅だと思うが、交通まちづくり戦略の対象としてはどうか。

松岡交通政策課長
剛志駅周辺は、市街化調整区域となっており、土地利用の面からも活用できる土地がある。近くに県道も走っており、アクセス性を考えると、今後、更なる駐車場や駐輪場の整備なども考えられる。具体的に現地を見て、伊勢崎市や事業者と意見交換しながら検討して参りたい。

太田フレックス高校における外国籍生徒の実態について

大和委員
何国籍の生徒がどのくらいいて、何言語使っているのか。

有阪高校教育課次長
太田フレックス高校では、定時制課程・通信制課程を合わせて、883名の生徒が在籍しており、そのうち122名(13.8パーセント)が外国籍の生徒である。全部で14の国籍を有する生徒が在籍しているが、ブラジル、ペルー、フィリピンの3か国で全体の8割以上を占めている。ブラジル国籍は57名、ペルー国籍は34名、フィリピン国籍は11名であり、母語としては、それぞれ、ポルトガル語、スペイン語、フィリピノ語である。

大和委員
現状としてどのような支援をしているか。

有阪高校教育課次長
太田フレックス高校に入学している生徒たちは、高等学校入学者選抜を経て入学している。しかしながら、外国籍の生徒や、日本語を母語としない生徒が多いという現状を踏まえ、そういった生徒にも対応できるような教育課程を編成している。例えば、国語科では「ことばと生活」という科目を、地歴科では「日本理解」という科目を設けている。また、国語、数学、英語の授業では、習熟度別にクラスを分け、基礎クラスにおいて、外国籍の生徒に個別的指導を行っている。そのほか、日本語に自信を持てない外国籍の生徒に対しては、県が委託しているNPO法人が、「外国人児童生徒等教育心理サポート事業」の一環として、放課後に学校で「学習サポートクラブ」を実施しており、授業外の学習支援の取組を行っている。外国籍の生徒に対しては、これまでの蓄積を活かし、個別の指導を丁寧に行っている。外国籍の生徒が、充実した学校生活を送り、卒業後に社会的・職業的に自立できるよう、引き続き、きめ細かく対応して参りたい。

海外帰国者等入学者選抜について

大和委員
公立高等学校入学者選抜における海外帰国者等入学者選抜の対象として、中学校卒業程度認定試験合格者を加えられないか。

有阪高校教育課次長
これまで、公立高等学校入学者選抜実施要項では、海外帰国者のうち、中学校卒業程度認定試験合格者は、海外帰国者等入学者選抜の対象としていなかった。しかし、公立高等学校入学者選抜の出願資格があり、他県において受検を認めている例があることから、出願を可とする方向で検討したい。

外国人犯罪の未然防止策について

大和委員
外国人の方が犯罪に荷担しないようにする多文化共生対策について伺いたい。

高野教養課長
県警察では、平成19年6月に「来日外国人共生対策指針」を策定し、共生に向けて、県内に居住する外国人による犯罪、あるいは犯罪被害防止のための各種施策、相互理解を深めるための活動を推進している。具体的には、関係機関・団体との情報共有と連携強化、国際連絡員の配置、在住外国人との共生に関する各種活動の実施、日本語を理解できない外国人への支援対策の推進がある。国際連絡員とは、外国語や外国文化に精通している者を民間から雇用した非常勤嘱託員で、特に外国人が集住する伊勢崎署、太田署及び大泉署の3署に計4名を配置している。県警では様々な外国人に対応するため、9言語33名の通訳官をはじめ、民間通訳人を活用してあらゆるケースに対応できる体制を構築している。

大和委員
その中で、ベトナム人の共生対策について伺いたい。

高野教養課長
管内に最もベトナム人が集住する伊勢崎署では、ベトナム語に対応できる国際連絡員を配置して、窓口業務に万全を期している。また、「いせさきFM」を活用して防犯、交通事故防止、不法就労防止等の啓発活動を実施し、国際連絡員や通訳官を帯同させたベトナム人世帯に対する巡回連絡を実施し、ベトナム人が犯罪や各種事故の被害者又は加害者にならないような対策を講じている。また、県内では伊勢崎市の他にも在日ベトナム人を頼って来日する者、技能実習生や留学生が増加していることから、受け入れ企業等と連携し、防犯・交通講話等を実施している。