県営団地共益費の徴収方法の見直し

<令和6年4月11日読売新聞>

<令和5年11月29日大和勲一般質問>

〇大和 勲議員

次に8項目め、県営住宅団地の共益費の管理についてお伺いをしたいと思います。

この件につきましては、令和3年11月の一般質問でも取り上げました。共益費については、団地により様々ですが、おおむね給水ポンプやエレベーターの動力電気料、階段灯や街灯の電気料、それら交換に関わる消耗品などを計算して、管理人さんが毎月徴収しているようであります。

地元伊勢崎市にある羽黒団地では、外国籍の方々が多く住んでいる住宅です。また高齢者の方々も多く住んでおります。今後、このようなケースが県内各地で増えていくことが推測されます。そんな中で、先ほど申し上げたとおり、管理人さんの業務の負担は大変大きなものがありまして、受け手が現れない可能性が出てきました。実際、本年6月の産経土木常任委員会では、我が党の橋爪議員も同様な指摘の質疑をしており、答弁では、県営住宅の管理を委託している群馬県住宅供給公社と調整しながら検討を進めているとなっております。

そこで、改めて県営住宅の共益費の管理について、検討状況をお伺いしたいと思います。

〇眞庭宣幸県土整備部長

お答えいたします。

県営住宅の共益費とは、共益部分の電灯の電力料、給水ポンプやエレベーターなど共用設備の動力電力料、浄化槽の維持管理費などの費用でございまして、群馬県県営住宅管理条例におきまして、その費用は受益者であります入居者が負担することと定めております。

現在、県営住宅の電気代、水道代などの共益費の集金や支払いにつきましては、入居者から選ばれた管理人に行っていただいているという状況でございます。多くの管理人の方から、負担の軽減をしてほしいという強い要望を、先ほど議員おっしゃられますとおり、上がっていることも承知してございます。

現在、群馬県住宅供給公社が、共益費を管理する仕組みにつきまして検討をしているところでございます。本年1月に、先ほど出ました伊勢崎市内の羽黒県営住宅、こちらにおきまして、群馬県住宅供給公社が管理人に代わりまして共益費を集金して、公益事業者へ支払いまで行う共益費の管理のモデル事業、こちらを実施すべく、住民の方々への説明会、これを開催いたしました。制度の周知不足などもちょっとございまして、住民の方から合意を取ることができなかったという状況に今なってございます。

しかしながら、県営住宅につきましては、今後も入居者、入居世帯の高齢化などが進むものと考えてございまして、共益費の管理が大きな負担となりまして管理人の引受け手がいなくなるということが予想されておりますことから、適正な団地の運営ができなくなる、これが懸念されているということでございます。このため、共益費の管理を自ら行っております7都府県の先行事例などを参考にしながら、群馬県住宅供給公社によりますモデル事業を早期に実施し、入居者の意見なども踏まえながら、持続可能な団地運営につながる共益費管理制度、こちらにつきまして引き続き検討してまいりたいと考えてございます。

〇大和 勲議員

ありがとうございます。歯切れがもう一つよければよかったんですが、いろいろと今段取り中というふうにも聞いております。

羽黒のほうは、モデル事業をまず県内で一番最初にやっていただいたということで、このことについては大変ありがたいんですけれども、今、部長から答弁ありましたけれど、ちょっとアンケートの取り方がどうだったのかなというのが、委員会でも話しましたので、ここでは申し上げませんけれども、ぜひ今困っている管理人さんがいて、またそういう方が大変県内にも多いということを承知していただいて、これから持続可能な県営住宅の共益費の回収をしていただければありがたいと思っております。

それと、今、7都府県の先行事例を研究してということでありますけれども、これは、群馬県の住宅管理条例を変更する可能性が、必要があるというふうに思っておりますので、ぜひそういった意味も含めまして、しっかりとこれに対応していただきますことを切に要望して、この質問は終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

<令和3年11月29日大和勲一般質問>

〇大和 勲議員 次に9項目め、地元の課題についてお尋ねしたいと思います。時間がありませんので、端的にお伺いします。
県営住宅の共益費の徴収について、今、高齢化をした管理人さん、また先ほど言ったように、外国人の方々も県営団地に住んでいまして、なかなか言葉がつながらなくて徴収がしづらいというような声がありますので、共益費の徴収方法の見直しを検討すべきと思いますが、御答弁をお願いしたいと思います。
〇清水昭芳県土整備部長 お答えをいたします。
大和議員からお話がございましたとおり、本県が管理する県営住宅では、入居者相互から選定された管理人が、共益費の集金ですとか関係機関への支払い等の共益費管理を行っているところでございます。この管理人につきましては、今、御指摘ございましたとおり、入居者の高齢化ですとか団地コミュニティの希薄化などの理由から、引き受けていただける方を見つけることが困難な状況がしばしば発生しているため、管理人の負担を軽減する新たな共益費管理の仕組みをつくることを検討してきたところでございます。
具体的には、群馬県住宅供給公社が管理人に代わって共益費管理を行う方法を研究していますが、その場合、事務経費を上乗せせざるを得ないため、費用負担が増加することを入居者に同意していただく必要がございます。
今後は、他の自治体の実施状況を参考とするとともに、モデル団地を選定いたしまして、公社による共益費管理を試行することとしています。さらには、試行結果について、事務経費等の検証を行うとともに、入居者からの御意見を伺いながら、入居者に代わって共益費管理を行う仕組みを確立させてまいりたいと考えております。
〇大和 勲議員 部長、答弁ありがとうございました。ぜひ、モデル地区を考えていただけるということですので、よろしくお願いします。